タナベマネジメントレター


コンサルタンツ・EYE
『ストレス社会は悪化傾向にある』


 不透明な経済環境の中で経営者はもちろん、従業員のストレスもますます増える可能性がある。

 右肩上り経済下では、個々の社員がそこそこの力を出していれば、企業はそれなりの業績を上げることができた。しかし、右肩上り経済が終焉した今、人を増やすことができない事情もあり、現在いる従業員が持つ最大の力を発揮することが生き残りの条件となる。

 「健康体力づくり事業財団」が行ったストレス意識調査によると、

ストレスを感じている人を年齢別に見ると30代が最も高く、中間管理職のつらさがうかがえる。次いで50代、20代が続く。

職業別では「経営職・管理職」、「事務・専門職」、「有職主婦」のそれぞれの階層の6割以上がストレスを訴えている。

ストレスの内容は「仕事」、「職場内の人づきあい」、「ITなどの最新スキル」、「将来に対する不安」などが多い。

 管理職とは「人を使って業績を上げる人」だ。ストレス社会の中でもうまく人を動かすには、次の3点が重要である。

1.部下のストレス受け止め能力の把握

 同じ刺激を受けてもその反応は千差万別である。例えば、昇進は一般的に喜ばしい出来事であるが、「昇進うつ病」になる人もいる。部下の顔つきや態度、行動といった身体言語を察知する感受性を磨くことが、ストレスの受け止め能力を把握する第一歩である。

2.部下の受け止め能力に応じ、刺激の強さを調整する

 次はその刺激の強さを調整することである。指示の出し方やタイミング、そして刺激を与える量の調整である。

3.ストレス受け入れ能力の強化

 基本的にはより強いストレスを体験し、それを突破することである。それは筋力を強化することに似ている。例えば人間関係で悩みが出てきた場合、受け入れ能力を強化するチャンスといえる。「人間関係を良好に保つため、トータル能力を向上する必要がある」ということを、本人に気づかせるきっかけになるからである。

 いずれにしても、ビジネスにストレスはつきものである。上手に付き合うことが、生産性向上と人間力を磨く要因になるであろう。



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