タナベマネジメントレター


コンサルタンツ・EYE
『プロジェクトの進め方』


 部門方針を立てた後、プロジェクト形式で業務改善をする場合は多いが、途中でプロジェクトが頓挫してしまうことも少なくない。そういったケースは、プロセスのステップを踏み外していることが多い。プロセスは次の5段階で進めていく。

<1段階:事前準備>
 目的や責任体制を明確にして、プロジェクト発足の準備をする。

<2段階:キックオフ>
 全メンバーが揃い、責任者が決意表明することが重要である。

<3段階:計画>
 ここからがプロジェクト推進の本番である。現状認識で問題を共有し、有効で実現性があるかという視点で対策を立て、「なりたい姿」を目指していく。

<4段階:実施>
 プロジェクトリーダーの最も重要な仕事であり、押さえておくべきポイントは2点ある。

1. テストの実施・・・実施の対象を限定してテスト的に運用していくが、成果にこだわらなくてはならない。一部門が成功すれば水平展開も可能になり、全体における効果も大きい。

2. 成果の把握・・・成果の達成度合いを定量、定性評価で把握する視点に加え、仕組みの定着の状況を「定着化への進捗度」で把握し、プロジェクトの成果・進捗を見える化していく。

<5段階:定着化>
 プロジェクトは、新しい改善策を実施して終わりではない。新しい仕組みが職場に定着し、自然とPDCAサイクルが回る状態になって一つのプロジェクトが定着したといえる。定着化をはかるためには、次の2点が重要になる。

1. 職場リーダーの自発性・・・プロジェクトが終わっても、成果を維持できるような仕掛けを現場でつくる。

2. 成果の見える化・・・成果把握の業務を目標管理指標に入れ、現場の業務に組みこみ、PDCAを回していく。そして進捗の経過を関係者に見える化した上で、次の課題を明示することが大事になる。

 以上のステップを繰り返すことで場当たり的なものでなく、改善の善循環が部門に浸透し、ひいては会社を横断する強固なプロジェクトになっていくのである。



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