タナベマネジメントレター


コンサルタンツ・EYE
『数字・データにこだわり、分析力を強化せよ』


 コンサルティングとは、クライアント企業の課題を発見して解決策を提案し、クライアント企業とともに課題解決を図るという価値を提供するものである。課題を見つけ、クライアント企業の現状認識を正しく行うために、われわれコンサルタントは、日々さまざまな分析を行っている。この経験を踏まえ、分析の上手な活用法を紹介しよう。

 分析をうまく進めるには「基準(目標)となる数字を持つこと」「軸(切り口)を定めることが大切である。この二つをもとに物事を分け、比較すれば、内容を的確に把握することができる。ただし、広い視野を持ち、さまざまな関連性を考慮した上で焦点を当てていくことを忘れてはならない。

 「基準(目標)となる数字」とは、業界標準やライバル企業の業績、自社の業績である。「軸(切り口)」は、書籍で言う目次であり、大項目・中項目・小項目のように設定する。分析対象をカテゴリ別に分類するイメージである。

 例えば、営業の生産性を分析する際は、基準となる数字を以下のような軸(切り口)で分解するとよい。


 「生産性が上がるように活動しろ」と言っても、何をどうすればよいのか分からない営業担当者は多い。しかし、上記のように分解し、基準となる数字を示し、どこに問題があり、何をすればよいのかを明確にすれば、そうした担当者にも分かりやすくなる。

 さらに、それぞれの項目をより細かく分解し、営業活動の際にどう行動すれば生産性が上がるのかを理解させることも重要である。

 分析とは「ある物事を分解し、それを成立させている要素を明らかにすること」だ。と同時に、分解した要素から全体を見つめ直すことで、物事を深くとらえることも可能にする。

 自分の考えをまとめる時に役立つ上、相手に自分の考えを理解させる手段として活用することもできる分析力の強化は、経営者・経営幹部にとって必須である。



本レターの内容につきましては万全を期しておりますが、ご利用によって被ることのある損害に対しましては責任を負いかねますのでご了承ください。掲載された記事の著作権は、すべて(株)タナベ経営および原著作者にあります。


(1) 上記コンテンツは、
タナベ経営 メールマガジン『マネジメントレター(無料)』より掲載しております。
詳しくはこちら

(2) 若手経営者・後継者様、リーダーの方々向け総合情報サービス
『ニュー・リーダーズ・クラブ(NLC)』

会計事務所必見! 所長の皆さまに多数ご利用頂いております!
詳しくはこちら


□発行・編集 (株)タナベ経営 ネットワーク本部
□〒532−0003 大阪府大阪市淀川区宮原3−3−41
         URL  http://www.tanabekeiei.co.jp
         MAIL nw@tanabekeiei.co.jp