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『経営における価値観』 経営者により、危機意識のレベルは違う。そのレベルの差の元となるのは、環境・経営に対する価値観の違いである。厳しい時期を、自らの発想と実行力で乗り越えた体験がある経営者は、現在の環境変化の状況においても先手で動くことができており、それが当たり前であるという認識からの行動をとっている。 しかしながら、危機意識は働いているが麻痺状態に陥っている経営者も多く見られる。判断が難しい環境ではあるが、経営者自身が身動きできない状態ではいずれ会社は沈没してしまう。 沈没しないためには、経営者も含めた会社全体の価値観を変え、経営革新していくことが必要である。経営革新の定義は、「ビジョン実現に向け、環境や状況変化に応じて、目に見える問題解決ではなく理想的な姿を明確に描き、そこに到達するための原理・原則を確立すること」である。 生き残りを目指し、経営革新を果たしたいと願っている企業は、世の中に数多くある。しかしながら現実には、組織の経営革新はなかなか進まない。それは組織風土の在り方が大きく影響しているのである。 変わることができない組織の風土の特徴としては、「標準化・固執化傾向」「仕組みの構造化・固定化」「コミュニケーションの平板化」「関心の内部化」といったキーワードが挙げられ、無意識に変化を避けてしまっているという事実がある。 その根本原因として、次の三つが考えられる。 1.今までと違ったことをすると、結果的に自分の存在価値が否定される 2.どのように変わっていけばよいかのモデルがなく、不安で行動できない 3.“暗黙のルール”が組織内に充満し、変えることがタブーになっている 結果的に、「今のままで変わらなくてもいいじゃないか」という価値観が根本にある。 組織風土とは良くも悪くも、社員の考え方・価値観の集合体である。経営革新により組織風土を変えていくということはその価値観そのものを変えていくことでもある。
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