タナベマネジメントレター


コンサルタンツ・EYE
『行動の先行管理が業績を決める』


 業績が上がらない、目標が達成できない原因は市場低迷の影響もあるが、一番の原因は行動管理ができていないことである。筆者はコンサルタントとしてさまざまな企業に訪問するが、業績が上がらない企業には共通点がある。

 それは、やるべきことが実行できていない、その前段階のやるべきことの行動計画を立てていないことである。

 ある販売会社D社で営業社員Nさんに、来週の行動予定を聞いてみた。「来週は火曜日にA社、木曜日にB社の予定が入っています」という返答で、それ以外は行動計画が立っていないのである。ちなみにD社では、1週間で15件以上の顧客訪問、重要顧客には週2回、新規開拓先は月10件などの顧客訪問件数の基準を決めている。

 再度、Nさんに「2社しか訪問計画が決まっていないのですか? それでは基準をクリアできないでしょう?」と質問してみた。

 「もちろん他にも営業に行きます。頑張ります!」との返答であった。顧客にも都合があるので、結局Nさんは訪問5件で終わった。あまりにも場あたり的であり、このような繰り返しではクリアできるはずもない。

 ルーティン業務で毎日やるべきことが決まっている人は別であるが、いかに先行で行動計画を立て、実行できるかが業績に連動する。

 参考までに、筆者が最低限の目安としている先行行動基準は以下のとおりである。

週末時点で
   ・来週の予定が80%以上確定している
   ・再来週の予定が50%以上確定している

 業種の違いはあるが、1日を5分割(午前:2工数、午後:3工数)し、その時間帯の行動予定が決定しているかである。通常であれば1週間(5日)で25工数となり、週末時点で来週の予定が20工数、再来週の予定が13工数以上確定していることとなる。予定とは訪問件数だけでなく、資料作成などの業務を含めてのことである。

 もちろんイレギュラーが起きて予定変更になることもあるが、行動計画を立てないで仕事することは場当たり的以外の何物でもなく、何もしないことと言っても過言ではない。

 今一度、ご自身の行動計画が先行で決まっているかを確認していただきたい。



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