コンサルタンツ・EYE
『危機を乗り越えるリーダーの条件』 日本は、東日本大震災によりかつてない危機に直面し、リーダー不在を露呈した。企業においても、真のリーダー不在により組織の硬直化を招き、新たな事態が起こった時、環境変化に対応できない企業が多いのが実情ではないだろうか。 小さい組織であっても、リーダーが組織を目指すべき方向にまとめあげなくては、成果を出すのは難しい。リーダーとして組織をまとめていく上で極めて重要なポイントは、「決断する」ことと「目標に対して真摯に取り組む」ことである。 「決断する」には覚悟をしなければならない。決断して取り組んだことがうまくいかなかった場合、部下であれば理由を聞くことも必要であるが、リーダーは責任を取らなくてはならない。 不透明な現代において大切なのは「多くの人が共感できる決断ができるか」である。周りの意見を聞くことも重要になる。共感できる要素がなければ人はついてこない。どんな困難な状況であっても、「よし! やってみよう」と組織全体が思える決断をすることが大切になる。 組織をまとめていく上でもう一つの重要なポイントは、「目標に対して真摯に取り組む」である。リーダーは目指すべきことに対して大きな青写真を描き、なおかつ現場からものを見ることが必要である。 全体からものを見て発信をしていく視点、実際の現場で何が起こっているかを見る視点、この両方の感覚を持っていなければジャッジを誤り、チームのパワーを結集するのは難しい。 これらの視点を持ち信念がある人は、どんな困難な状況にあっても前向きに陣頭指揮をとり、現場レベルで周囲を鼓舞している。そして、志の高いリーダー同士が結びつくことでより大きなパワーを発揮していく。 大震災でも証明されたが、日本人の心のベースには助け合いの精神がある。リーダーの背中を見て共感し、行動する土壌がある。今後、真のリーダーを育成するには、意図的に修羅場を経験させ、自分自身で乗り越えさせることが求められるのではないだろうか。
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