タナベマネジメントレター


コンサルタンツ・EYE
『考えて、動いて、気付く』


 主な民間調査機関(7社)から、2011年4〜6月期の国内総生産(GDP)速報値についての予測が出そろった(内閣府の発表は8月15日)。実質GDPの予測平均は前期比0.7%減(年率2.7%減)で、3四半期連続のマイナス成長となる見通しとなっている。

 震災の影響で日本経済が停滞を見せる、企業が業績減少に陥らないようにするには「考えて、動いて、気付く」ことがポイントになる。すなわち業績を達成するためには、新規得意先の開拓・既存得意先の深耕を、幹部が率先垂範することである。A社の事例を紹介しよう。

<考える>

 毎月、幹部主体で新規・既存得意先の各3件をピックアップし、5W2Hで計画を立案。そのための思考時間を設けている。また営業社員にも、既存得意先に対して、52週MD計画をもとにした提案を考えさせている。

<動く>

 毎月立案した計画に対し、幹部と役員、幹部と社員が情報を共有化し、PDCAサイクルで動いている。

 先月の結果を踏まえて、月初に計画を立案するのだが、その際にはまず幹部・社員自らが行動するプロセス、実際に動くイメージを考えて計画を組む。

 行動は52週MDに基づき、三層営業を主体として動いている。三層営業の場合、上司の動きを考えながらの行動が求められるため、時間・上司の使い方が上手くなった。今では役員、幹部、社員が一体となって営業に動いている。

<気付く>

 時間・上司の使い方が上手くなってくると、既存得意先への種まき、育成、刈り取りのプロセスについて敏感に気付くようになってきた。どこに、何の目的で上司を使うのか、また得意先にとって誰がキーマンであり、どの上司に会わせるのが良いのかがわかるようになり、自分の意思も含めた提案を上司に相談できるようになった。

 A社はこれからも毎月、三層営業を主体とした「考えて、動いて、気付く」というサイクルを繰り返し、いずれ習慣となっていくであろう。自社における良いサイクルとはどのようなものであろうか? 事例を参考にぜひご一考いただきたい。



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