相続手続き事例
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「遺言」はつくれなかったけれど
(2011/10/31)

 Aさんはガンに侵され、自分の死期を考えて遺言を作りたいと相談に来られました。

 大まかにどのように財産を妻や子供たちに分けたいかということは、以前にエンディングノートの中に書いておられましたので、その内容に沿って、Aさんの体調が良い時に少しずつ遺言をつくるお手伝いをさせていただいておりました。

 しかし、病状が急変し、遺言を完成できぬまま、お亡くなりになられました。

 その後、Aさんの妻から、Aさんの相続の手続きの依頼を受けました。

 遺言が完成できず、遺言書がなかったので、Aさんの妻とAさんの子供たちで分割協議による相続手続きを行うことになりました。

 Aさんの妻の手元には、Aさんが書かれた「エンディングノート」がありました。

 そのおかげか、エンディングノートの内容に沿って、ご家族は迷うことなくスムーズに手続きを終了させました。

 手続きなどいろいろな面で法的効力がある「遺言書」(特に公正証書遺言)とは違って、「エンディングノート」には、法的効力はありません。

 しかし、今回のように突然に亡くなられた場合、「エンディングノート」の中には、「書かれた人の気持ちが確かにあらわれている」唯一のものなので、残されたご家族にとって、「故人の意思を尊重する」ものにもなるのでしょう。

 遺言を書かれる前に、まず自分の身辺を整理するノートとして、「エンディングノート」を書かれるかたも増えております。




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