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在庫はごまかしても税務署には分からない?

専門家が見ればスグ分かる在庫隠し

【ポイント】
(1)税務調査、在庫は厳しくチェックされる
(2)製品・商品・材料・仕掛品・在庫管理は適切に
(3)消費税、免税事業者は消費税込みで計上する

 期末の在庫と利益、税金の関係が理解できたら、「在庫に税金がかかるのだったら、在庫を減らせばいい。どうせ税務署もみていない」と考える経営者がたまにいます。会社が儲かってくると税金を払いたくないと考える経営者は多いのです。税務調査で売上をごまかしたり、仕入・外注費をごまかすのは相手がいるので大変です。しかし、在庫は相手がいるわけではないので、何とかなると考える経営者は多いのです。しかし、素人の悲しさ、在庫隠しは簡単に見破ることが出来るのです。

 物販でしたら、3月決算の会社であれば、3月末に仕入れた商品で3月中に売上げていないものは在庫になければおかしいです。また、4月中に売れた商品は4月中に仕入れていなければ、3月末の在庫になければ変です。決算期末の前後の売上・仕入・在庫を1つずつ追っていけばごまかしはバレます。原価率はたいてい一定です。大きな在庫隠しは決算月の原価率だけ異常値となります。3月が40%・4月が10%の原価率であれば一目瞭然です。

 また、製品やソフト・建設等の作りかけのモノはまだ売れていないので、それにかかった原料・人件費・経費は一括して仕掛品【未成工事支出金】となり、在庫計上しなければなりません。

 消費税の免税事業者は、消費税込みの金額で在庫を計算することになりますのでご注意ください。


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