小さな会社の簡単経理
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会社の売上はいつ計上すればいいの?

【ポイント】
(1)売上計上の時期。物品販売なら商品を引き渡した時点
(2)サービスなどは引き渡した時、または業務完了時点
(3) 製品・ソフトの場合は、お客様が検品・テストをしてからという検収基準がある

 会社の売上はいつ計上すればいいのでしょうか。例えば、物の販売ならば、(1)出荷したとき (2)納品したとき (3)請求したとき (4)入金したとき、などが挙げられます。

 税法の基本的な考え方は、A物の販売ならば、【物を引き渡したとき】Bサービス業などは、物の引き渡しを伴うものは【完成した物を引き渡したとき】また、物の引き渡しを伴わない時は【業務が終了したとき】となっています。つまり売上はお金が入金された時点ではないのです。

 飲食業や小売業の場合、ほとんどは物の引き渡しとお金の授受は同時ですから、分かりやすいのですがサービス業の場合、完成して物を引き渡すことがあれば明確ですが、物の引き渡しがない状態で業務の終了するのであれば、契約書で業務の範囲・終了の客観的判断を明確にしておく必要があります。

 よくある質問としては、「納品書・請求書を発行しなかったら売上を計上しなくていいのでしょうか?」とありますが、本末転倒です。1日も早く納品し、請求書を発行してお金を頂くことが商売の基本なのです。「口約束で契約書、請求書もなくお金が勝手に入金される場合はどうすればいいのでしょうか?」これも本末転倒です。長い信頼関係があり、業界的にも契約書・請求書発行の習慣がないことはたまにあります。しかし、会社の経営成績をつかみ後日のトラブルに備えるためにも、請求書に変わる内部作業書・稟議書・報告書を作成し、今月の売上を確定させるべきです。税務調査があっても、仕事が終了した旨の請求書もしくは作業報告書がなければ客観的には証明できません。


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