経営支援徒然帖

決算書は会社の通信簿
(15/06/09)

 今時、会社の決算は税務署と銀行のためと思っておられる経営者は少数派でしょう。

 決算書は御社の1年間の努力の結果を数値で示す通信簿と考えられてはいかがでしょう か。

 決算書の売上・売上総利益・営業利益・経常利益・税引き後利益は、収益力の評点、当座比率・流動比率・自己資本比率・固定長期適合率は会社の安全力、金融余力と償還返済年数は支払能力等決算書は会社の問題点、改善点を事実として表示してくれます。

 その大事な決算書を正確に作らずしてどうして正しい会社の経営が出来るのか、というのが筆者の率直な疑問です。

 毎月、迅速に正しい月次決算を行うこと、これが会社経営の最低限の原則だと思います。

 正しい決算書は色々なことを教えてくれます。特に経営者は同業他社との決算書比較分析と金融機関の格付評価に敏感であることが求められます。居酒屋は全国の居酒屋と、会計事務所は全国の会計事務所と比較分析して初めて決算診断の意味を持ちます。異業種と比較しても意味がありません。

 指紋照合は全部の一致をみているのではなく、12か所の点で照合されているそうです。ですから会社の比較分析や金融機関の格付も12点で充分です。どのような指標を選択しても12点から決算書を診断すれば大きな診断誤差は出ません。