経営支援徒然帖

意見の出ない会議には丸テーブルを使う
(12/03/13)

筆者の参加している会議で、毎回皆が社長の横に座りたがる会社がありました。ある日「みなさん、どうして社長の横に座りたがるのですか?」と聞きました。そうすると、「社長と向き合うと文句を言われたり怒られる」という答えが返ってきました。
子供の頃の席替えを思い出してしまいました。一番前が以外に先生の死角だったり、窓際の前、一番後ろがいいとかよく騒いでいたものです。

経営会議で怒られるのがイヤだ。会議で発言すると後で何か言われる等々。こんな人は役員にしない方がいいと思います。 会議の原則は、一度も発言しない・討議に参加しない人を入れて会議をしないことです。
一度も意見を言わない人がいることは会議とは言いません。研修と言います。 会議とは誰もが何かを決めることに当事者として参加することが前提です。麻生首相ではありませんが、「本当は賛成ではありませんでした」と言ったら会議は終わりです。むしろ「全体の意見はこうですが、私は・・・の理由でその判断には反対です。・・こうすればと思っています」という議事録を作成しておくことです。結果が出た場合、どちらの判断が正しく、その理由は何だったのかが明白となり、今後の意思決定に役立つからです。

物理的に意見の出にくい会議を避ける方法の1つに、丸テーブルを活用する方法があります。丸テーブルだと序列がはっきりせず、ゼミ形式のように対等な友人同士のようなフランクな形で喋りやすいといった効果があります。
さらに進行係は、会議の節々に、他の人の意見はどうですか?○○さんの意見は?という風に意見を言いやすい雰囲気を出すことも大事な役割です。
もっとも経営会議、役員会は、会社の意思決定の場ですし、社員個々の生活もかかっている場だと思えば、「そんなバカな投資はあるか」、「私利私欲で社員に何と説明するのか」とはっきりと意見を言いたいものです。また、フランクに意見を言い、決定を各々場で責任をもって実行すること・できることが儲かる会社づくりの第一歩と言えます。