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第42回 ITに置き換わる仕事の進め方が問題

 株式会社ooyaビジネスクリエイトの大谷(おおや)です。

 9月13日と14日は、弊社が主催する「会計事務所5%倶楽部」の第5回例会で、大阪のトリプルグッド税理士法人様の研修室で行って参りました。

 トリプルグッド様は、会計事務所とは思えない素晴らしい事務所デザインが有名ですが、それ以上に優秀な社員の採用・育成法に定評があり、またクレド教育に代表される「価値観の浸透」が素晴らしく徹底されている事務所です。

 そこで今回は、実島先生のご厚意で、通常では外部の方にお話しされることはないであろう秘匿情報を、会員仲間に惜しみなく公開いただきました。実島先生、ありがとうございました。

 会のあとは、リッツカールトン大阪に場所を移し、にぎやかに交流会を行いました。

 会員の皆様はお酒を飲みながらも2時間近く、ひたすら事務所経営に関する情報交換をされており、本当に事務所経営に熱心ですし、勉強好きな方々だなあと改めて感じました。

 たまには泊りがけで交流するのも良いものですね。

 会の雰囲気はこちらからご覧ください。 → http://www.obcreate.co.jp/


■ITに置き換わる仕事の進め方が問題

 2000年〜2005年の5年間で30万人超の人員が減少し、全職種の中でもっとも就業者数の減った業務が会計事務職(一般企業の会計オペレータ)だったという記事が、週刊東洋経済2013年3月2日号『2030年あなたの仕事がなくなる』に掲載されていたことは、ご存じの方も多いことと思います。

 この特集では減少幅の大きな職種が他にもたくさん記載されていましたが、その多くはIT(システムやソフトウェア)の高機能化に伴って代替されてしまったのが原因で、この傾向は今後も更に加速することでしょう。

 そこで考えておく必要があるのが、「なぜ労働がITに置き換わってしまうのか?」ということです。

 会計事務所の業務が労働集約型で「人」に依存する仕事であることはみなさまもご存じの通りですが、本来「労働集約型」ということは「システム等に置き換えにくい」はずです。

 それなのになぜ、ITにとって代わられてしまうのでしょうか?

 それは労働集約的業務(入力・会計処理と監査・提案)のうち、「入力・会計処理」の部分がITにとって代わられてしまったからです。

 対して、「お客様への説明・提案」という部分は高度な知識を要するものですし、顧問先ごとに個別対応を要する業務ですから、なかなかITには置き換えにくい部分です。

 つまり、今後会計事務所が生き残って行くためには、「お客様への説明・提案」に軸足を置いた業務を行えば良いということですし、ITに置き換わってしまうような業務の進め方しかしてこなかったことを反省すべき時期が来たということでしょう。

 イトーヨーカドーの鈴木敏文会長(当時)が、「経営とは時流適応である」という言葉を残されていますが、会計事務所業界も同じで「自分を環境に合わせる努力」を継続的に行う以外に生き残る道はないのではないでしょうか?