還付金が受取れない! ネット専用銀行は要注意
カテゴリ:01.週刊NP 
作成日:01/19/2007  提供元:エヌピー通信社



 電子申告や確定申告書作成コーナー、タックスアンサーなど国税の世界でもいまやインターネットは不可欠な存在。だが、インターネットでは対応できない部分もある。それは、還付金の振込み口座としてインターネット専用銀行が使えないということ。このため、当局でも納税者に注意を促している。

 還付申告は、医療費控除を中心に毎年増加している。国税庁がまとめた、平成17年分の還付申告件数は1196万人。同13年分から比べると157万人も増えており、この傾向は今後も続くと予想されている。

 還付申告をする場合、戻ってくる税金の振込先を申告書に記載しなければならない。ところが、この振込先の口座番号が間違っていたり、申告書に記載された名前と口座名義人が異なったりした場合は、還付金は支払われない。こんなトラブルは従来からあった。そして最近、新たなトラブルとして加わってきたのがインターネット専用銀行だ。


 インターネット専用銀行は、一部取引では振込み手数料が取られなかったり、安かったりするため、インターネットオークション愛好者らを中心に口座開設が広がっている。もちろん、ネット専用銀行であっても口座番号は振り当てられるわけだが、この口座には還付金を払い戻すことができないことになっているのだ。理由は、ネット専用銀行が国庫金を取り扱っていないからだ。


 還付金の振込みができる銀行は、国庫金取扱いができるところと決まっており、国庫金の取扱いをするかどうかは、各銀行の判断に委ねられているのだ。


 現在、ネット専用銀行は、セブン銀行、イーバンク銀行、ジャパンネット銀行、ソニー銀行の4行。このうち、国庫金を取り扱っているのは、ソニー銀行のみとなっている。このため、ソニー銀行に口座を持つ人以外は、現状では、振込み口座にネット専用銀行を選択することはできない。


 同18年分の還付申告の受け付けは、もう行われている。還付を早く受けようと考える人は多いだろうが、申告する前にいま一度、口座チェックをしたほうがよさそうだ。



ネット専門銀行の国税還付金対応状況
還付金振込みの可否
ソニー銀行 ○
イーバンク銀行 ×
ジャパンネット銀行 ×
セブン銀行 ×



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