「ガイドライン」による債権放棄の課税関係で国税庁が回答
カテゴリ:01.法人税, 02.所得税 トピック
作成日:08/24/2011  提供元:21C・TFフォーラム



 東日本大震災後に生じている「二重債務問題」につき、政府が「二重債務問題への対応方針」を決めたのを受け、「個人債務者の私的整理に関するガイドライン」が公表され、22日から適用が開始されている。そこで、ガイドラインに基づき作成された弁済計画に従い債権放棄が行われた場合の課税関係についての文書照会に対し、国税庁はこのほど、次の取扱いで差し支えない旨回答した。

 まず、対象債権者(法人)の債権放棄による損失は、法人税基本通達9−6−1(金銭債権の全部又は一部の切捨てをした場合の貸倒れ)にいう「法令の規定による整理手続によらない関係者の協議決定で切り捨てられることとなった部分の金額」で、その切捨てが同通達(3)ロに該当することから、法人税法上、債権放棄の日の属する対象債権者の事業年度において貸倒れとして損金の額に算入する。

 債務者(個人)が債務免除を受けた債務免除益は、所得税基本通達36−17(債務免除益の特例)の「債務免除益のうち、債務者が資力を喪失して債務を弁済することが著しく困難と認められる場合に受けたもの」に該当、各種所得の金額の計算上収入金額又は総収入金額に算入しない(同通達(1)及び(2)に特掲している場合に該当している場合には、債務者が受けた債務免除額のうち同通達(1)及び(2)に掲げる金額についてはこの限りではない)。

 ガイドラインでは債務者を、1)住居、勤務先等の生活基盤や事業所、事業設備、取引先等の事業基盤等が東日本大震災で住宅ローン、事業性ローンその他の既往債務の弁済ができないことが確実と見込まれる、2)ガイドラインによる債務整理を行った場合に、破産手続や民事再生手続と同等額以上の回収を得られる見込みがあるなど、対象債権者にとっても経済的な合理性が期待できること、といった一定の要件を備える者と規定している。

 対象債権者は、同ガイドラインに基づく弁済計画が成立したとすれば、それにより権利を変更されることが予定されている債権者をいう。また、対象債権者の範囲は、主として金融機関等の債権者とするが、ガイドラインに基づく弁済計画に参加することが相当と認められる者を含めるとし、債権額等により対象債権者に含めることが妥当である場合には住宅貸付を行う共済組合や取引債権者等を対象債権者に含めることとされている。

 同文書回答の全文は↓
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/bunshokaito/hojin/110816/index.htm




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