生活者が望む価格表示は「税込表示」がメイン
カテゴリ:16.その他 トピック
作成日:08/19/2013  提供元:21C・TFフォーラム



 2014年4月に消費増税が実施された場合、生活者が望む価格表示は「税込表示」がメインであり、特に「税込表示・本体価格・税額」のトリプル表示が最も支持されていることが、博報堂が20~60代の男女1000人を対象に実施した緊急調査で明らかになった。消費増税時の価格表示については、これまで法律で義務付けられていた「総額表示」(税込金額)だけでなく、条件を満たせば、「税抜価格」の表示も可能となり、様々な価格表示の可能性が出てくる。

 そこで調査では、現在表示価格750円(税込)の商品について、税込表示から税抜表示まで、想定される9つのパターンを例示し「最も良いと思う表示方法」を選んでもらった。その結果、現状では「750円(本体714円、消費税36円)」(40.1%)という「税込表示」に「本体価格」と「税額」までが記載されているトリプル表示が40.1%で最多だった。特に、税率引上げ後には支持率が48.1%と約1.2倍に増加し、その傾向が強まっている。

 次いで、「750円(うち消費税36円)」(現状17.7%、税率引上げ後18.8%)、「750円(税込)」(同16.5%、同11.9%)、「750円(本体価格714円)」(同16.4%、同13.6%)といった、「税込表示」をメインに「本体価格」、「税額」も補助的に表示されるものが続いた。一方で、「税抜714円+税」などの税抜表示は、現状で計0.7%、引上げ後も計約2%程度と非常に少ない結果となった。

 また、2014年の消費税増税時に、税込金額、税抜金額のいずれもが表示可能になることについては、「店によって表示方法が異なると混乱する」が87.7%、「商品を手に取る時点で消費税額を含む支払金額すべてを把握したい」が81.9%、「これまでのまま税込表示に統一されているほうが混乱がない」が77.5%となり、税込表示と税抜表示が混在することについて、生活者は不安を感じていることが明らかになった。

 商品カテゴリーごとの望ましい表記方法については、食料品や日用品は「税込表示がよい」と「税込と税抜の併記表示がよい」が拮抗して45%前後。全体では、「弁当・惣菜」のみが「併記」(45.2%)よりも「税込」(45.6%)が若干高いほかは「併記表示」のほうが上回る。特に、通信費・光熱費などの公共料金や、家電や自動車などの高額商品カテゴリーになると、「併記表示」が50%を超えるなど、併記表示支持者が増えている。

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