平成26年のNISA投資の利益は約3460億円
カテゴリ:14.各省庁関係 トピック
作成日:04/27/2015  提供元:21C・TFフォーラム



 金融庁が24日に発表した「NISA口座の利用状況に関する調査」結果によると、平成26年におけるNISA(少額投資非課税制度)の総口座数は825万3799口座(12月末時点)で、26年1月時点の約492万口座から、1年で約333万口座、67.6%増えた。その投資総額は約2兆9770億円(12月末時点)で、6月30日時点の約1兆5631億円から、6ヵ月で約1兆4138億円、90.5%増えている。

 同調査は、銀行や証券会社などNISAを取り扱う金融機関713法人を対象に実施したもの。NISA投資を商品別にみると、「投資信託」が約1兆9440億円と全体の65.3%を占めて最も多く、次いで、「上場株式」が約9705億円(構成比32.6%)、「ETF(上場投資信託)」が約343億円(同1.2%)、「REIT(不動産投資信託)」が約281億円(同0.9%)だった。

 NISA口座開設数約825万口座の年代別の口座開設者比率をみると、「60歳代」が27.3%を占めて最も多く、次いで「70歳代」21.4%、「50歳代」17.0%、「40歳代」13.7%などとなっており、60歳代以上が56.7%と5割半ばを占めている。また、金融庁の推計によると、25年3月以前に金融機関において投資経験のない投資未経験者の口座開設数が約194万口座と、全体の23.5%を占めた。

 NISA口座約825万のうち実際に投資した割合は45.5%で、年代別の投資額比率をみると、「60歳代」が31.2%で最も多く、次いで「70歳代」が23.0%、「50歳代」が16.9%となっており、60歳代以上の割合が60.8%を占めている。ただし、投資金額はすべての世代で80~100万円の口座が最も多い。NISA口座全体の投資額に対する売却額の割合は13.5%(約4013億円)だった。

 12月末時点の投資総額は約2兆9770億円だったが、売却などをせずに口座に残した金融商品を12月末時点で時価評価した金額は約2兆9878億円、株の配当や投資信託の分配金を合計した額は約1235億円、資産処分に当たる売却額は約4013億円、課税口座への払出し額が約4億円だった。金融庁では、残高以下の合計約3兆3230億円から投資総額を引いた差額約3460億円が、NISAを通じた投資の利益とみている。

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