消費増税後に6割近い主婦が買い控え~博報堂調査
カテゴリ:03.消費税 トピック
作成日:08/06/2014  提供元:21C・TFフォーラム



 4月の消費増税後に57.6%と7割近い主婦が「買い控えしている」ことが、博報堂が20代~60代の主婦を対象に5月に実施した「増税後の主婦の消費意識調査」結果(有効回答数500人)で分かった。特に、この傾向は、年齢が若いほど、また年収が低いほど顕著で、20代、30代、40代は6割以上が「買い控え」しているのに対し、60代は48%と半数以下しか「買い控え」していないという結果となった。

 買い控えした人のその理由は、「価格が上がった」が96.9%で最多。一方で、「商品の値ごろ感が分からなくなった」が76.0%、「価格表示が分からなくなった」が74.0%と、今回の増税時に導入された「税抜き価格」に関連する「価格表示の変更」が大きな影響を与えている。特に20代では、「値ごろ感がわからない」が82.8%、「価格表示が分からない」が79.7%と、約8割が価格表示による買い控えを行ったことがうかがえる。

 20代は、物心がついたときから総額表示だったため、「税抜表示」を体験していないこともその要因とみられている。一方で、30代・40代のスコアが他の層に比べて高かったのが、増税前に買いだめし過ぎたことによる「買い控え」だった。「4月の増税前に商品を買いだめし過ぎた」は、全体では35.1%だったが、30代は44.4%、40代は45.9%と全体を10ポイント近く上回っている。

 消費増税をきっかけにとるようになった消費行動については、「チラシをよくチェックする」が31.4%で最も多く、次いで「外食を控える」(30.4%)、「割引券やクーポンを使う」(26.2%)などとなった。節約型の消費行動のスコアが全体的に高いのが20代で、様々な形で家計の防衛行動をとっていることが分かる。20代が取っている消費行動でのトップは「外食を控える」で全体より10ポイント以上高い42.0%だった。

 一方で、増税後の家計に関する意識を尋ねたところ、「たまの外食は、おいしいものを食べたい」との回答が85.4%でトップになり、次いで「高いものを買うときには、計画的に選ぶ」(82.4%)が続いたほか、「お金を使う・節約するところのメリハリをつける」が82.0%になるなど、メリハリをつけた家計意識に関する項目が上位となった。単なる「安さ」の追求ではなく、“メリハリ消費”を志向していることがうかがえる。

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