NISA口座開設者は今年末までに約980万人に
カテゴリ:16.その他 トピック
作成日:02/16/2015  提供元:21C・TFフォーラム



 野村総合研究所が、全国の20代~70代の男女を対象に1月に実施した「NISA(少額投資非課税制度)についての利用実態調査」結果(有効回答数7000人)によると、今まで投資の経験がなく、2014年に初めて投資を開始した「新規投資家」のうち、NISA口座で投資を始めた人は52.5%だった。新規投資家の過半数は、NISAをきっかけに投資を開始している。

 2014年末までにNISA口座を開設した人の中で、新規投資家が占める割合は17.9%、2014年以前から投資をしている「既存投資家」の割合は82.1%。NISA口座開設者のうち、実際に投資を行った人は51.5%と5割程度にとどまった。投資経験別にみると、既存投資家が59.4%であるのに対して、新規投資家は15.1%と1割半ばに過ぎない。投資をしなかった理由は、「今すぐには投資する資金・余裕がない」が既存投資家と新規投資家のいずれも最も多く、それぞれ28.2%、32.1%だった。

 国税庁の2015年1月29日付の発表によると2014年末までにNISA口座を開設した人は、約834万人だった。2015年中には、2014年末から、さらに17.5%増加して979万人に達すると見込んでいる。しかしこの数値は、NISA口座開設について強い意向を持つ人を取り出したもので、意向はあるが、それほど強くは思っていない人も含めると同じく30.8%の増加となり、1090万人に達する可能性もある。

 2014年のNISA口座開設者で実際に投資した人は5割だったが、2015年は野村総研の推計では68.0%に達する見込み。推計の元となった状況別の投資意向をみると、2014年に既にNISA口座で投資を開始した人は70.5%、同年末までに口座を開設しながら投資しなかった人で、2015年は投資する意向のある人は60.2%、また2015年に口座を開設する人で、実際に投資する意向のある人は82.2%となっている。

 2014年にNISA口座で投資した人の平均投資金額は、81.3万円と推計。それに対し、2015年の平均投資金額は71.3万円に下がる見込み。これは、2015年にNISA口座を開設する人に、少額から始める人が多いと考えられるからという。一方、NISA口座で投資する人が増加することで、年間の投資総額は、2014年の3.5兆円から40.1%増え、2015年は4.9兆円になると見込んでいる。

 同実態調査結果はこちら