使われないものもあった「臨時福祉給付金のプレミアム付商品券
カテゴリ:16.その他 トピック
作成日:03/24/2017  提供元:21C・TFフォーラム



 消費税引上げの際に弱者対策として措置された平成27年度臨時福祉給付金の対象者に給付していたプレミアム付商品券が、利用期間中に使われていないものがあったことが、会計検査院の調査結果でわかった。

 この調査は、地域の消費喚起を目的に各地方自治体が平成26、27年度に実施したプレミアム付商品券事業やふるさと旅行券事業等が、緊急経済対策による国からの緊急支援交付金に基づく事業であるため、目的に沿った利用がされているか調べたもの。

 平成27年度臨時福祉給付金は、平成26年4月の消費税率8%への引上げによる影響を緩和するために、27年度分の住民税が課税されない者に対して1人につき6千円を給付する制度。

 会計検査院が指摘したのは、岩手県北上市が実施した福祉商品券給付事業。北上市では、同商工会議所の発行する1セット当たり券面額1万2千円(500円×24枚。販売価格1万円。利用期間27年7月7日から同年末まで)のプレミアム付商品券を2898万円分購入して臨時福祉給付金の対象者に給付していたが、利用実績を把握せずにその購入費用全額を緊急支援交付金の交付対象としていた。しかし、購入額で約131万円分が利用されていなかった。

 また、香川県では、27年度臨時福祉給付金の対象者のうち一定の者を対象に商品券を支給する生活支援事業を実施したが、利用期限が設定されていなかったため緊急経済対策の目的に沿っていなかった。

 プレミアム付商品券事業は、34都道府県、1716市町村が実施し、その事業費は1595億円と緊急支援交付金2495億円の6割以上を占めた。ただし、自動車の車検費用やプロパンガスの使用料、家賃や月極め駐車場代、葬儀費用、保育料の他、パチンコ店での支払、たばこの購入費用など、消費喚起を目的とした緊急支援交付金の趣旨に沿っていない利用もあった。
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