e-Taxでの所得税確定申告では電子証明書不要を検討
カテゴリ:14.各省庁関係 電子申告
作成日:07/03/2009  提供元:21C・TFフォーラム



 「e-Taxでの所得税確定申告の場合は、電子証明書を不要とし、ID、パスワードのみにすべき」との意見に対し、財務省もID、パスワード化を検討するとの回答をしていたことが、政府のIT戦略本部がこのほどまとめた電子申請手続きに関する意見の募集結果でわかった。

 意見募集は、本年1月22日~2月13日までの間行われ、30通(66件)の応募があった。このうち、e-Taxに関する意見は3つで、1つは対応済み。残る2つのうち1つは「e-Taxを365日24時間使えるようにして欲しい」というもの。これについては、利用者ニーズと費用対効果の観点から検討を行っていきたいとの財務省の回答で、その対応は、直ちに検討はしないが参考にするとの位置づけ。

 一方、電子証明書を不要とする意見は、「給与・年金等を主な収入とする人の所得税の確定申告は犯罪の起こり得ない申告」であるため、電子証明書は不要で、これにより95%以上の利用率が期待できるというもの。

 財務省は「この本人確認方法の見直しについては、現在、「オンライン利用拡大行動計画」(平成20年9月12日IT戦略本部決定)に基づき、内閣官房を中心として、ID、PW方式などの新たな方式を検討しているところであり、当庁においてもこれを踏まえ検討することとしている」と、検討中であることを回答。

 検討中のID、PW方式は、たとえば、利用者本人からオンライン申請が行われた場合であっても、行政側がその申請内容に電子官印を付して申請者本人に送り返し、本人がその内容を確認したうえで、問題がなければその旨の返信をしてもらうことで、現行の電子署名方式を利用しなくても足りるとするもの。