「TPP早期発効チャンスとして」首相が所信表明
カテゴリ:16.その他 トピック
作成日:09/29/2016  提供元:21C・TFフォーラム



 「TPPの早期発効を大きなチャンスとして、(農林水産物輸出の)1兆円目標の早期達成を目指します」。26日に招集された臨時国会における所信表明演説で、安倍晋三首相は、TPPありきの農政改革を強くアピールした。

 TPPとは、日本・米国を中心とした環太平洋地域による経済連携協定(EPA)のこと。段階的な関税撤廃により貿易自由化を進めるもので、アベノミクス「3本目の矢」である成長戦略の重要なカギとされている。

 所信表明演説で安倍首相は、TPPについて承認案と関連法案の成立を急ぐとともに、「農家の所得を増やすため、生産から加工・流通まであらゆる面での構造改革を進め、肥料や飼料を1円でも安く仕入れ、農産物を1円でも高く買ってもらうための後押しをする。年内を目途に、改革プログラムを取りまとめる」とし、農業の構造改革も合わせて進める考えを示した。

 これに対し、27日午後から衆院本会議で始まった各党代表質問では、民進党の野田佳彦幹事長がTPP承認案件への反対を明言するなど野党は徹底抗戦の構えを見せており、TPP審議をめぐる攻防が臨時国会の最大のヤマ場となりそうだ。