27年末で1千万口座に迫るNISA口座開設~金融庁
カテゴリ:14.各省庁関係 トピック
作成日:05/30/2016  提供元:21C・TFフォーラム



 金融庁が27日に発表した「NISA口座の開設・利用状況に関する調査」結果によると、平成27年12月末現在におけるNISA(少額投資非課税制度)の総口座数は987万6361口座と1千万口座に迫り、26年12月末時点(825万3799口座)から約20%増えたことが分かった。その投資総額は約6兆4445億円で、26年12月末時点の約2兆9770億円から、1年間で約3兆4675億円増と2倍強に増えている。

 同調査は、銀行や証券会社などNISAを取り扱う金融機関699法人を対象にNISAの口座開設数や投資額などを調べたもの。NISA投資を商品別にみると、「投資信託」が約4兆1297億円と全体の64.0%を占めて最も多く、次いで、「上場株式」が約2兆1654億円(構成比33.6%)、「ETF(上場投資信託)」が約953億円(同1.5%)、「REIT(不動産投資信託)」が約541億円(同0.8%)だった。

 NISA口座開設数約987万口座の年代別の口座開設者比率をみると、「60歳代」が26.3%を占めて最も多く、次いで「70歳代」19.6%、「50歳代」17.2%、「40歳代」14.6%などで、60歳代以上が53.9%と5割強を占める。ただし、26年12月末からの増加率をみると、「20歳代」(約45万口座)が41.9%増、「30歳代」(約97万口座)が33.8%増と、若い世代の口座開設も大幅に伸びている。

 また、NISAの総投資額約6兆4445億円を年代別にみると、「60歳代」が30.9%(約1兆9899億円)を占めて最も多く、次いで「70歳代」が22.3%(約1兆4356億円)など、60歳代以上の割合が59.8%と約6割を占める。一方で、「20歳代」(約1729億円)は2.7%、「30歳代」(約5226億円)は8.1%に過ぎないが、26年12月末からはともに約2.3倍に増えており、若い世代の投資の増加が目立つ。

 平成27年12月末のNISA口座の残高(時価総額)は約4兆8598億円にのぼる。また、26年及び27年の利用枠で買付があった金融商品で、27年中に売却された額は約9378億円。同期間の利用枠で買付があった金融商品から生じた配当金のうち、27年中に受け取った配当金額は約3504億円だった。なお、27年12月末時点における積立投資契約は90万6316件、その毎月の積立投資設定総額は約262億円となっている。

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