マイナンバー法が成立、平成28年1月から開始
カテゴリ:16.その他 トピック
作成日:05/27/2013  提供元:21C・TFフォーラム



 個人番号及び法人番号を活用した効率的な情報の管理、利用及び迅速な情報の授受、手続きの簡素化による国民の負担軽減などを目的とした「共通番号(マイナンバー)法」が24日、参院本会議で賛成多数で可決、成立した。同法の施行に伴う関係法律の関連整備等法も同日成立し、これにより、年金などの社会保障給付や納税を一つの個人番号で管理する制度が、平成28年1月からいよいよ始まる。

 今後、国民一人ひとりに割り振る「個人番号」を住民票の記載事項に追加し、平成27年10月から、市町村が番号通知カードを郵送する。個人番号は氏名、性別、生年月日、住所(4情報)、住民票コード等をあわせて住基ネットで取り扱う本人確認情報の一つとして位置づけられる。平成28年1月からは、番号情報が入った「個人番号カード」が市町村から希望者に配布され、個人番号で年金の相談や照会ができるようになる。

 さらに平成29年1月からは、行政機関が個人番号を利用して個人情報をやり取りするシステムが稼働する。例えば、行政窓口で児童手当などの申請に必要だった添付書類の提出が段階的に不要となったり、税分野では添付書類なしで確定申告が可能になる。一方で、自己の個人番号に係る個人情報がどのように提供されたかを確認できる「マイ・ポータル」の運用も開始される。

 法人番号については、国税庁長官が番号を指定し通知する。法人等の名称、所在地等と併せて法人番号を公表する。国税庁長官は、法人番号の指定を行うために、法務大臣に商業登記法による会社法人等番号その他の登記簿に記載された事項の提供を求めることができる。行政機関の長等は、特定法人情報の授受の際、法人番号を通知して行う。法人番号については、利用範囲の制限等がなく、民間でも自由に利用できる。

 なお、今回のマイナンバー法では、個人番号の利用範囲が社会保障や税などの行政分野に限定しているが、附則において、法施行後3年を目処に、他分野でも活用することを検討するとしている。今後は、平成30年10月までに、今回認められなかった医療や民間などでの利用拡大がどのようになるのかが大きな焦点となりそうだ。