ASBJに新規テーマ~子会社株式等の減損とのれんの減損の関係
カテゴリ:09.企業財務 トピック
作成日:07/15/2016  提供元:21C・TFフォーラム



 「収益認識」会計基準等を開発中の企業会計基準委員会(ASBJ、小野行雄委員長)が新規テーマに取り組む。7月13日開催の第340回会議において、「基準諮問会議」から「子会社、関連会社株式の減損とのれんの減損の関係について」検討するよう提言された。

 提案者は、経団連経済基盤本部及び全国銀行協会。「~資本連結実務指針に定められる連結財務諸表におけるのれんの追加的な償却処理の改正の提案である。同会計処理については、連結財務諸表におけるのれんの減損の考え方と整合しないケースがあり得るものと考えられ、広範な影響がある会計処理であることを踏まえると、ASBJにおいて検討することが適当」との理由だ。

 すなわち、「現行の基準では、上場子会社株式等を個別財務諸表上減損した場合には、必ずのれんを償却する必要がある」。しかし、1)基準の建付けの不備、2)株価のみに基づくのれんの評価への懸念、3)最適な評価手法の選択の必要性、4)IFRSとの整合性、により、「~経済実態を正しく反映していない恐れがある」。結論として、該当規定たる資本連結実務指針第32項の削除を要請している。

 さらに、基準諮問会議は「マイナス金利に係る種々の会計上の論点への対応について」、「基準開発の要否及び時期」をASBJの判断に委ね、「適時に対応を図ること」も依頼した。

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