NISA口座での投資実行者の投資額平均は66万円と少額
カテゴリ:16.その他 トピック
作成日:07/16/2014  提供元:21C・TFフォーラム



 野村アセットマネジメントが6月上旬に4万人を対象に実施した「第6回NISA(少額投資非課税制度)に関する意識調査」では、すでにNISA口座で投資した実行者の投資額は平均で66万円(毎月積み立て投資額を含む)に過ぎないことが分かった。今年1月から始まったNISAの非課税枠を年100万円から200万円への倍増を検討する動きがあるが、口座開設者・申請者が5年間で投資したい額でも平均274万円だった。

 調査結果によると、NISAに関する認知度は、「名前も内容も知っている」が37%、「名前は聞いたことがあるが、内容までは知らない」が43%と、「知っている」との回答割合は計80%となり、前回2月調査の78%から小幅ながらも上昇した。また、NISAの利用意向率は23%となり、同3ポイントとわずかに低下した。「利用を考えていない」という非意向者の割合は65%と、昨年3月の調査開始以来6割程度で変わらない。

 投資経験者を中心にNISAの利用意向は高まっているが、投資未経験者への普及が今後の課題といえそうだ。NISA口座開設申請状況をみると、NISA口座開設者・申請者は全体の20%と、前回2月調査から2ポイント増加した。一方、未申請者の比率が8%から2%に低下しており、全体の23%の利用意向者の口座開設の動きは着実に進んでいる。なお、NISA口座開設・申請の「検討者」は12%だった。

 NISA口座開設者・申請者(7927人)のうち、45%がすでに投資を始めている。投資実行者のうち57%は60歳以上のシニア層であり、また、既存投資家が94%と約9割を占め、株式・投信を持っていない投資未経験者は6%にとどまる。NISA口座に投資した商品についてみると、「株式」に投資した割合が53%、「投資信託(含む、ETF、J-REIT)」に投資した割合が47%と、おおむね拮抗している。

 NISA口座でまだ投資していない投資意向者(2235人)の67%が今年10~12月期に投資を行うとし、年末に向けて今年の非課税枠を使う意向が高い。このことから、10月以降が「NISAシーズン」として注目されている。ちなみに、英国がNISAを導入した初年度(1999年度)について、ISA口座での投資信託の月次設定状況をみると、年度末に向けて拡大しており、英国でも当初から「NISAシーズン」がみられたという。

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