ガソリン税にかかる消費税
   
カテゴリ:税務
作成日:07/08/2008
提供元:アサヒ・ビジネスセンター
  


 経理課長の旭さんがリエちゃんになにやら嘆いているようです。
 

旭課長
「最近のガソリンは値上げ続きで困っちゃうよ。今じゃ仕事以外ほとんど遠出しなくなってきているなぁ。」

 
リエ
「ホントですよね~。どこまで上がるんですかね。」

旭課長
「そういえば、暫定税率で話題になったガソリン税だけど、このガソリン税にも消費税がかかってるんだよ。」

リエ
「そうなんですか!? それってなんか変じゃないですか?」

 その話を聞いて、ちょうど監査に来ていた黒田さんが加わりました。
 


黒田
「リエちゃん、納得してくれるかどうか分からないけど、それは簡単に言うとガソリン税の納税義務者が消費者でなくガソリンを売る製造業者だからなんだよ。つまりガソリン税は製造業者にとってガソリンの原価に含まれるので、一般の人がガソリンを買う時にはガソリン税を含めた金額に消費税が課税されるという理屈なんだ。たばこ税や酒税なんかも同じだね。
 
旭課長
「確か、軽油税には消費税はかからないんじゃなかったかな。」

黒田
「おっしゃる通りです。それは軽油税が軽油を取引する際に課税されるため、原価には含まれておらず、軽油を購入する消費者が直接支払う税金だからなんです。」

リエ
「へえ~。でも納得できたようなダマされているような……。」

黒田
「(ヤッパリ…)確かにガソリン税にかかる消費税については以前から問題が指摘されているね。少なくとも暫定税率の復活でばかにならない金額になってきているのは確かだと思う。今のガソリン税は1リットル当たり53.8円だから、仮に50リットル満タンに入れたとしてガソリン税は2690円。それにかかる消費税は135円になる。人にもよるけど、年間にしたら結構な額になるんじゃないかな。あまり取沙汰されないけれど、今回の暫定税率の復活は厳密に言えば1リットル当たり25.1円のガソリン税と、それによるガソリン代の増加額にかかる消費税が実質の負担増になったということになるね。
 

旭課長
「は~、軽自動車にでも乗り換えようかな……。」

リエ
「え~っ!? 課長が軽なんて似合わないですよ~!」