第216回 問い合わせ率を高める「問い合わせページ」のコツ
(2014/04/24)

 今回はビジネスにつなげるために重要な、問い合わせや予約ページの作り方のコツについてお話したいと思います。


◆1件の問い合わせに必要なアクセス数は200

 弊社サービスをご利用の方から、「アクセス数はあるんだけど、実際の問い合わせがない」といったご相談をいただくことが少なくないのですが、平均的なホームページでは、1件の問い合わせを得るためにはアクセス数が200程度必要と考えられます。

 一般的な中小企業のホームページですと、アクセス数は一日に50〜100くらいが多いですから、アクセス数200というのはなかなかハードルが高い数字。

 つまり、ホームページで問い合わせを獲得するというのはそんなに簡単な話ではないのです。

 しかし、問い合わせや予約のページは、ユーザーとのクロージングを実現するための重要なページの一つですから、そのハードルをできるだけ下げていく工夫が不可欠。

 もちろん問い合わせページに導く、その他のページも重要なのは言うまでもありませんが、今回は「問い合わせしてもらいやすくなる」問い合わせページの作成のポイントに絞ってお話します。


◆問い合わせページまで来たのに問い合わせしない人も……

 問い合わせや予約ページでは、自分の氏名やアドレスなどの個人情報を入力しなければいけません。

 このページは、実店舗でいうと「レジ」にあたります。

 実店舗だと店員の目が気になることもあり、レジまで商品を持ってきて「やっぱり買うのや〜めた」という人はほとんどいません。

 でもホームページの場合は誰も見ていませんから、問い合わせページまでやってきても、問い合わせしないでページを閉じてしまう人が相当数います。

 そのため、問い合わせや予約ページを作成する際には、問い合わせをする人の立場に立った工夫をする必要があるのです。


◆問い合わせ率を高めるには

 問い合わせしてもらう確率を高めるためには、まず「問い合わせページにアクセスしたお客さんの気持ち」を理解することが大切。

 このときの気持としては、

1.個人情報を提供しても大丈夫なのかといった不安
2.問い合わせをして強引に売り込まれたらどうしようといった不安
3.本当にここに問い合わせすることがベストなのかといった迷い
4.問い合わせフォームの入力欄が多くて面倒

といったものではないでしょうか。

 問い合わせをしてもらうには、これらの不安や迷いを、問い合わせページ上で解消してあげなければなりません。

 アクセス者の不安感を取り除くことで、問い合わせしてもらいやすくなるわけですね。


◆不安を取り除く

 まず、1.や2.のようなアクセス者の不安を取り除くためには、「信頼感」を持ってもらわなければなりません。

 その方法はいろいろとありますが、手軽に行えるのが次の2つです。

・連絡先の電話番号や担当名を明記する
・スタッフ(代表者)の笑顔の写真を掲載する

 電話番号がどこにあるのかわからなかったりすると、不安になりますので、できるだけわかりやすく明記しましょう。

 また会ったこともない人に問い合わせをするわけですから、「親切そう」「信頼できそう」と思ってもらえる笑顔の写真が掲載されていると安心してもらえます。

 「写真を出すくらいだからきっと大丈夫だろう」という安心感が信頼性を高めてくれるのです。

 そして3.のように問い合わせをすることを迷っている人に対しては、問い合わせページで、その商品やサービスを購入することのお客さんのメリットを再度アピールしてあげると効果的。詳細を説明しているページへ誘導してもよいでしょう。


◆フォームの入力項目は極力減らす

 アクセス者はせっかちですので、フォームの入力欄が多いと4.のように面倒になって、問い合わせするのを断念するケースが少なくありません。

 よく申込みフォームで「性別・年齢」や「生年月日」あるいは「どのようにこのホームページをお知りになりましたか?」といったアンケートを行っているものを目にしますが、これはあまりおすすめできません。

 フォームの入力項目数と問い合わせの比率は反比例します。1項目増えるごとに問い合わせ率が5%低下すると言われています。

 問い合わせフォームを作成する際には、聞かなくてもよい項目はできるだけ減らし、必要最小限の項目に絞るようにしましょう。


◆心理的抵抗感を下げる工夫

 またフォームの入力は面倒なので、電話で直接いろいろ質問したい、という方もいらっしゃいます。

 ただ実際に電話するとなると、何を聞いたらいいのか不安になったり、こんなこと聞いたらバカにされないだろうか、などと感じて「電話する」こと自体に心理的な抵抗を感じる人も少なくありません。

 そのような心理的抵抗感を下げるポイントとなるのが、質問例などを挙げておいてあげること。

 よくある質問や簡単な質問を例として3〜5個掲載しておくことで、「ああ、こんな簡単なことでも聞いていいんだ」と電話することへの抵抗感が格段に低くなるのです。

 ぜひ問い合わせページに、よくある質問例などを挙げておきましょう。


◆問い合わせページへの動線

 さらに問い合わせページは、商売に直結する大切なページですから、ホームページ上のあらゆる場所からリンクを張っておきましょう。

 とくにトップページには、必ず問い合わせフォームへのリンクをわかりやすいところに設置してくださいね。

 以上のように、問い合わせページへの反応率を上げるポイントをいろいろとお伝えしましたが、どれも簡単かつ重要なテクニックです。

 ぜひ、問い合わせや予約ページの改善にお役立てください。