第206回 ファーストビューは一等地
(2013/06/25)

 今回は、ホームページを作成する際に意識していただきたい「ファーストビュー」についてお話したいと思います。


◆ファーストビューとは

 ファーストビューとは、サイトのページを開いたときに、画面をスクロールすることなく見ることができる「最初に目に入る画面の範囲」のこと。

 多くのアクセス者はこのファーストビューを見て、そのページを読み続けるかどうかを決めています。

 アクセス者はせっかちですので、ファーストビューを見て、

・何のサイトかわからない
・自分が求めているものがなさそう

と判断すると、すぐにほかのサイトに移ってしまいます。

 ですから、スクロールしないと見えないところに、魅力的なことや大切なことが書かれていても見てもらえません。

 逆にファーストビューで、アクセス者の興味をつかむことができたら、そのページを読み続けてくれるはず。

 ファーストビューは、非常に重要なスペースなのです。


◆ファーストビューは一等地

 ファーストビューは、サイトに訪問した人が必ず見てくれる、いわばサイト上の一等地。

 たとえばその一等地に、高さの大きなヘッダー画像を置いてしまうとどうなるでしょう。

 本来アクセス者に読んでほしい情報が、画面の下方に下がってしまい、目立たなくなってしまいます。

 ヘッダー画像のデザインで魅せるデザイン性の高いサイトの場合は、高さの大きなヘッダー画像でも問題ないと思いますが、それ以外の場合はできるだけヘッダー画像の高さを縮めることをおすすめします。

 そうすることで、一等地であるファーストビューのエリアに、アクセス者に読んでほしい情報を入れることができるからです。


◆アクセス者の視線を引き付ける

 ただ、細かい文字だけズラッと並べても読んでもらえません。

 まずはパッと目に入る、サイト名やキャッチコピー、画像などを利用して、

・何のサイトなのか(何屋さんなのか)

を一目でわかるようにすることが大切です。

 画像はアクセス者の目に留まりやすいという性質があるため、読ませたい文章の先頭に配置することで、ページ下部へと読み進めさせる効果があります。

 もちろん、画像は何のサイトなのかがイメージできるものをセレクトしてください。

 アクセス者の視線を引きつけ、「このサイトには自分が期待している内容が盛り込まれている」という安心感をもってもらうことで、読み続けてもらえるのです。


◆連絡方法はわかりやすく!

 また、よく目にするのが、連絡方法がわかりにくい残念なケース。

 せっかく、アクセス者が興味をもってくれて問合せしてみようと思っても、「どうやってコンタクトをとればいいのか」がわかりにくいと意味がありません。

 連絡先を書いていないということはほとんどないと思いますが、小さな文字でわかりにくいところに書いてあると、目に留まりにくいため、初めてサイトを訪れた人は見つけられません。

 そんな残念なことが起こらないように、連絡先はファーストビューに大きく、わかりやすく入れておきましょう。

 そして連絡方法も、

・フリーダイヤルで電話すればいいのか
・フォームを使えばいいのか
・メールすればいいのか

などを明示してあげると、連絡してもらいやすくなります。


 ファーストビューは、すべてのパソコンで同じ範囲で表示されるわけではありません。パソコンのモニターの解像度やブラウザによっても表示範囲が変わってしまいます。

 ですから、ファーストビューの範囲がより小さい、ノートパソコンで見た場合を考えて作成するのが良いと思います。

 「ファーストビューを気にしていなかった」という方は、ぜひこの機会に、ファーストビューを意識してホームページを見直してみてください。