第145回 「商品別サイト」のメリットとは?
(2009/07/17)

 今回はまず、会員さまのお便りをご紹介いたします。


◆会員さまのお便り

 自社の総合ホームページでは「製品」の方を強調しており、【ブログdeホームページ】で作ったサイトでは「アルミ加工専門ページ」と銘打ってアルミの加工技術を売りにしています。

 おかげでアルミ加工について月1、2件引合いがあり、大口成約1件(売上月300万円)、小口スポット成約4件(10万円〜20万円程度)、その他受注には到らないものの継続的に引合いをいただける顧客が2、3件、という状況です。

 SEOも「アルミ加工」のキーワードでgoogleは7位、Yahoo!は41位になりました。

 その他「R曲げ」「断面設計」「アイジャクリ」「アルミ押出形材」など、専門用語では両検索エンジンともかなり上位に表示されます。

 キーワードを簡単にちりばめるだけで上位検索されるのは驚きです。

港製器工業株式会社 代表取締役社長 岡室昇志様)

 岡室さま、お便りありがとうございます。

 成果が出ているようで何よりです。


◆本体サイトと別に立ち上げる「セカンドサイト」

 港製器工業さまは、【ブログdeホームページ】を利用してホームページを作られる以前から、本体サイト(総合ホームページ)をお持ちでした。

 更新担当者さまが専任ではなく他に仕事をもっていたこともあり、業者さんに作ってもらった本体サイトではこまめな更新ができません。

 そこで、ホームページに関する専門知識があまりなくても、自分で書き込みたい情報をどんどん更新できるようにはならないものかと考えられ、当時は部長さんだった岡室さま自ら、「簡単に更新できるホームページをもうひとつ立ち上げて、アルミ加工技術をアピールするサイトを作ろう」と企画されました。

 港製器工業さま本体サイト

 アルミ加工専門サイト

 このように、本体サイトとは別に、「商品別」「部門別」「目的別」に立ち上げたホームページを、弊社では「セカンドサイト」と呼んでいます。

 港製器工業さまが、冒頭のお便りに書いてくださったような、立派な成果をあげられたのは、「セカンドサイトとして新しいホームページを立ち上げる」という判断をなさったところが大きいと思われます。

 それでは、その「セカンドサイト」のメリットとは一体なんでしょうか。


◆セカンドサイトのメリット(1) 反応率のアップ

 一つ目のメリットは「サイトからの反応率があがる」という点です。

 例えば、商品ごとにサイトを分ける「商品別サイト」を作る場合、ターゲットを、その商品に合わせて絞り込むことができます。

 この講座でも時折お話しているように、サイトの反応率を高めるポイントのひとつは、「ターゲットを絞って、そのターゲットの悩みを想定し、悩みを解決する情報を提供する」ということです。

 本体サイト一つで「あの商品もこの商品も売りたい」という状態だと、「ターゲットの絞り込み」が甘くなり、「ターゲットの悩み」や「悩みを解決する情報」を提供することが難しくなります。

 また、そういったコンテンツを作って載せていたとしても、そこへ訪問者を誘導する「ナビゲーション」が、とても難しくなるのです。

 一方、商品ごとにサイトを分ける「商品別サイト」を、本体サイトと別に立ち上げれば、ターゲットを絞り込んでコンテンツを作成することができ、また、ナビゲーションもわかりやすくなります。

 そのため、反応率を上げることができるのです。


◆セカンドサイトのメリット(2) SEOの効果

 もうひとつのメリットは、「SEOの効果を出しやすい」という点です。

 港製器工業さまのお便りには、このように書かれていました。

 SEOも「アルミ加工」のキーワードでgoogleは7位、Yahoo!は41位になりました。

 その他「R曲げ」「断面設計」「アイジャクリ」「アルミ押出形材」など、専門用語では両検索エンジンともかなり上位に表示されます。

 キーワードを簡単にちりばめるだけで上位検索されるのは驚きです。

 複数の商品がある場合、商品ごとにターゲットとするキーワードが異なることがほとんどかと思います。

 その場合、本体サイトしかなければ、一つのホームページで、複数のキーワードでの上位表示を狙うことになります。

 一つのホームページで複数のキーワードを狙うのはかなり難しいのですが、ホームページ毎にキーワードを分ければ、上位表示は決して不可能ではありません。

 また、港製器工業さまのお便りにもあったように、その商品に特化したサイトを作ることで、「専門性の高いキーワード」を設定して効果をあげることもやりやすくなります。

 そういった点で、「セカンドサイト」は、SEOの効果を出しやすいのです。

 このような「セカンドサイト」のメリットは、大企業ではおおいに活かされ、複数サイトの運営は常識となっています。

 中小企業の間でも、少しずつ取り組むところが増えてきていますので、皆さんも、港製器工業さまのように、「複数サイトを立ち上げる」ということも、視野にいれて考えてみて下さいね。