第134回 できる社長のHP活用講座 16
(2008/12/12)

 今回は、本の紹介をさせて頂きたいと思います。


ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する
絶対に失敗しないビジネス経営哲学
幻冬舎新書 島田紳助 著

 本書は、漫才の出身で、最近はすっかり司会が本業になっている、あの島田紳助さんが書き下ろした「ビジネス本」です。

 わたくしは本書を読むまで知らなかったのですが、島田伸助さんは本業のお笑い以外に、飲食を中心としたサイドビジネスを幅広く展開されています。

 しかも、今までそのサイドビジネスで失敗したことが一度もない、とのこと。

 そんな紳助さんの「サイドビジネス成功の法則」が書かれたのが本書というわけです


◆努力家の紳助氏

 本自体は読みやすいですし、新書で値段も安いですから、ぜひ直接買ってお読みいただければと思いますが、私が本書を読んで一番印象に残ったのは、

・デビュー当時、楽屋の陰で先輩漫才師の芸を、一生懸命ノートにとって勉強したというエピソードでした。

それも

・客席を見ながら、先輩の芸のどこの部分で、お客さんがどんな反応を示すかを細かくメモした

とのことです。

 漫才ブームでスターダムに上り詰めた紳助氏ですが、その後、他の漫才師が廃れていくのに反して、紳助氏だけが生き残り、今の地位を築かれています。

 私は、なぜ紳助氏だけが生き残ったのか、それがずっと不思議だったのですが、上記のエピソードで得心がいきました。

 ちゃらんぽらんな漫才師のイメージが強い業界で、デビュー当時からノートを片手に「お客さんの反応」を一生懸命に観察していたのが、紳助氏だったのです。

 「お客さんの観察」をもとにして、どんなネタをどう話せば受けるのかを一生懸命考えた結果が、漫才師としての成功につながったのでしょう。

 同じように、番組の「視聴者」を観察、あるいは想像することで、視聴率の取れる番組を作り上げることができたんだと思います。


◆人間観察がビジネスの成功の秘訣

 そして、それはサイドビジネスでも同じ、とのこと。

 「どんな店を出せばお客さんは喜ぶのか」「どんな商品を扱えば、お客さんは買ってくれるのか」、紳助氏の人間観察に基づいた分析が、氏のビジネスを今まで成功に導いてきたのだと思います。

 具体的に、どのように人間を観察するのか、あるいはお客さんの心理を想像するのか、それは本書をお読みいただければと思いますが、

・島田紳助氏が、漫才でも、サイドビジネスでも成功したのは、鋭い人間観察にある

というところは、大変勉強になりました。


ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する
絶対に失敗しないビジネス経営哲学
幻冬舎新書 島田紳助 著