第125回 できる社長のHP活用講座 7
(2008/07/25)

●勝手にコンテンツが作られる?

 今回は、会員さんから頂いたご質問をご紹介しましょう。

 あるネットビジネス成功者のセミナーを聞いたら、次のように言っていました。

・今のネットビジネス(集客方法)には近い将来限界がきます。

・私は、寝ずにHPを更新しても、せいぜい一日に更新できるページ数は1〜2ページです。

・今後は、WEB2.0の時代が少しずつ浸透してくるでしょう。

・WEB2.0は、不特定多数の方が、HPのコンテンツを勝手に作ってくれるから、1ヶ月に500ページ分更新するのと同じ効果があります。

・このような時代をにらんで、ネットビジネス(集客方法)も考えていくべきです。

 吉本さんは、この辺りについてどのようにお考えですか?

 ご質問ありがとうございました。

 こうした「WEB2.0」というキーワードで、色々な意見がコンサルタントのセミナーで語られているのですが、あまり気にしない方が良いと思います。

 上記セミナーの

・WEB2.0は、不特定多数の方が、HPのコンテンツを勝手に作ってくれる

というのは、「ネット企業」としては、正しい理解です。

 amazonの書評、価格.comや、@コスメの「口コミ」コーナーは、まさに 上記の「不特定多数のサイト利用者が勝手にコンテンツを作ってくれる」

という状態です。

 ネット企業としては、こうした「ユーザー参加型のサービス」をどう提供していくかが、その会社の将来を左右します。

 しかし、普通の一般企業がこうしたサービスを手がけたら、大変なことになります。


●ユーザー参加型サービスは運用が大変

 たとえば、掲示板を立ち上げて、利用者に色々と書き込みをしてもらおうと思うと、相当の覚悟が必要です。

(経験者は語る・・・)

 まず、普通の中小企業が運営する掲示板の場合、書き込みする人がほとんどいません。

 参加者を引きつける魅力がホームページにないと、閑古鳥状態になってしまいます。

 3ヶ月に1〜2件しか書き込みがない掲示板は、決して珍しくありません。

 二つめに、関係のない書き込みが殺到します。

 出会い系、ドラッグ、アダルト、カジノ、健康食品、等々、その掲示板と関係のない書き込みが多数発生します。

 最近は、海外からプログラムで自動的に上記の書き込みを大量に行ってきますから、書き込まれる度に削除するのが大変です。

 三つ目は、書き込みする人がすぐ喧嘩します。

 文字だけだとどうしても誤解が発生しやすくく、参加者同士が掲示板で言い争いを続けることが少なくありません。

 それをサイトの運営者が一生懸命になだめるのが、運営者の一番の仕事になったりします。


●一般論としては正しいですが・・

 今回のご質問者の方がセミナーで教えてもらった内容そのものは、一般論としては確かに正しいです。

 でも、それを普通の中小企業が実行できるかは別問題。

 それなりのノウハウがないと、手間ばかりかかって、ちっとも成果があがらない、という事になりかねません。

 私としては、やはり正攻法で、

・地道にコンテンツを充実させる

ことをお勧めします。

 急がば回れ、という感じで、頑張りましょう。