第110回 LPO(ランディングページ最適化)とは?
(2007/12/07)

 今回は、読者の方から頂いたご質問を取り上げてみます。


●読者の方からのご質問

 お世話になっております。
 いつもあきばれネットのほうを愛読させていただいております。

 今回メールさせていただいたのは、LPOについてより詳しく教えていただきたいなと思いましてメールさせていただきました。

 お忙しいとは思いますが、よろしくお願いいたします。

 この「LPO」という言葉は、あまり聞き慣れない言葉だと思いますが、最近よく質問いただくので、解説しておきましょう。


●LPOとは?

 まず最初に、用語の定義から。

 IT用語辞典によると、「LPO」とは、

 LPO : Landing Page Optimization(ランディングページ最適化)

 LPOとは、Webページの中でもユーザーが最初に到達するWebページ(ランディングページ)を最適化することにより、ユーザーを誘導したいページへ向かわせることである。

 LPOは特に検索エンジンを経由して訪問したユーザーを目的の情報へと向かわせるために行われる。

 検索エンジンからのユーザーは、始めに見たページに目的の情報がありそうか否かを判断し、なさそうだと判断した場合にはすぐにそのWebサイトを離れて検索行動に戻ってしまう。検索から訪れたWebページを有益かどうか判断するために用いる時間は、8秒程度であるといわれている。

 そのため、注目させたい情報へのリンクなどにはサムネイル画像を添付するなどして内容をわかりやすく伝えることが重要になってくる。

IT用語辞典


 上記の定義を読んでも、今ひとつ分かりにくいと思いますので、少しかみ砕いてご説明してみましょう。


●トップページにアクセスするとは限らない

 LPOの説明を始める前に、ホームページで必ず押さえておかなければいけない重要なポイントについて、まずお話ししておきましょう。

 それは、

・検索サイト経由でアクセスする人は、最初にトップページを訪れるとは限らない

という点です。

 この点を誤解している方が意外と多いのですが、検索サイトの検索結果に表示されるのは、トップページとは限りません。

 例えば、「ホームページ作成 那覇」というキーワードでYahoo!で検索すると、

 Yahoo! : 【ブログdeホームページ】の、トップページが検索結果に表示

 http://tinyurl.com/p42xw

されます。上記のURLをクリックすると、実際の検索結果が表示されますので、実際に確かめてみてください。

 さて、このように検索結果に「トップページ」が表示される場合もあるのですが、Googleの場合は、

 Google : 【ブログdeホームページ】の、地域別会員ページが検索結果に表示(1位)

 http://tinyurl.com/lw3pe

されるという状況です。

 Yahoo!経由の場合は、トップページに最初にアクセスしてくれる訳ですが、Google経由の場合は「地域別会員紹介ページ」という、トップページとは全く異なるページに最初にアクセスする訳です。

 実社会では、お客さんは「店舗の正面の入り口」から入ってきます。

 裏口から入ったり、ましてや煙突、あるいは地下通路から、いきなり売り場に入ってくるようなことはありません。


●検索結果からの誘導

 実店舗では必ず「正面の入り口」からお客さんは入ってきます。

 従って実店舗ではお客さんの「動線」を、事前に設計することができます。必ず「正面の入り口」から入ってくるのを前提に、お客さんの動きを想定することができるのです。

 しかし、ホームページの場合、そうはいきません。

 検索サイトの検索結果にどのページが表示されるかは、検索エンジン次第です。

 そしてお客さんは、「検索結果に表示されたページ」に最初にアクセスします。

 検索結果に「トップページ」が表示されれば「トップページ」を、「その他のページ」が表示されれば「その他のページ」を、お客さんは最初にアクセスするのです。

 実店舗のように、必ず「正面入り口」(トップページ)を最初にアクセスしてくれるとは限らないのです。


●LPOはメニューから

 さてこのように、トップページ以外のページに、最初にアクセスされるとすると、ホームページでのお客さんの「ナビゲーション」が重要になってきます。

 せっかく検索サイト経由でお客さんがあなたのホームページにアクセスしてくれたとしても、そのページだけで直ぐに立ち去ってしまっては、なかなか商売に繋がりません。

 トップページを考える場合は、色々と

・ホームページ内の各種コンテンツへの誘導リンクや、

・サイドメニュー、ヘッダーメニュー

等に気を配っていると思いますが、「その他のページ」はどうでしょうか?

 意外とそのページから他のページへのリンクがなくて、「行き止まり」になっている場合が少なくありません。

 あるいは、せっかくホームページの中に色々と「お役立ちコンテンツ」があるのに、そのことが全くアクセス者に知られることなく立ち去られてしまうかもしれません。

 従って、検索サイトの検索結果に表示される「可能性」のあるページに関しては、

・ホームページ内の重要コンテンツへのリンク

・サイドメニューやヘッダーメニュー

を必ず用意しておきましょう。

 先ほどの弊社の「地域別の会員紹介ページ」を見ていただくと、

必要なコンテンツへのリンクが色々と用意されていることがお分かり頂けると思います。

 「LOP」というと何か難しそうですが、要はこのように、

・検索結果に表示されるページから、他のページへのリンクを用意することだと理解しておきましょう。

 これだけやれば、もう充分ですからね。(^^)V