第77回 ホームページの問題点を洗い出すポイント
(2007/04/13)

●うちのホームページはどこが悪いの?

 読者さんから次のようなお便りをいただきました。

 私の会社では一年以上前にホームページを作ったのですが、まったく売り上げにはつながっていません。ホームページで成功している会社は山ほどあるのに、なぜうちのホームページがまったくダメなのか見当もつきません。どうしていいのかわからない状態です。

(OS株式会社 O.Kさん

 O.Kさん、お便りありがとうございました。

 ダメなのはわかっていても、「どこが悪いのか」がわからない状態ほど辛いものはありませんよね。(>_<)

 O.Kさんと同じように

「うちのホームページが悪いのはわかっているけど、どこが悪いのかわからない」

という悩みに、多くの経営者さんが頭を抱えていらっしゃいます。

 そこで今回は、

御社のホームページの見直しが必要なポイントはどこなのか

を洗い出すポイントについてお話するとともに、見直さなければならない部分について解説しているページをご紹介してみようと思います。

 見直さなければならないポイントとその改善策が明らかになれば、売上げに繋がるホームページに向かって軌道修正をすることもできるはずですよ(^o^)


●どこで“つまづいている”のかを明らかにしましょう

 「ホームページが成功していない」と言われる場合、その状況は大きく分けて二つに分けられます。

1)アクセス数が少ない
2)アクセス者からの反応がない

 1)は、アクセス数が少なくて、お客さんにホームページを見てもらえていないという状況。

 2)は、見に来てくれる人はいるものの、その後に資料請求や購入・成約というところまでいかないという状況です。

 まずは、

・アクセス数は充分なのか
・アクセス数に対してどれくらいの反応があるのか

という点について調べてみてください。

 もし、これを調べることができないのであれば、まずは「調べてみる」ことが必要です。

 アクセス解析のサービスを導入したり、ホームページ経由での問い合わせ件数・購買件数を記録しておくことで、データから状況を把握できるようにしておいてください。

 問題点を明らかにすることができなければ、改善のしようもありませんからね。(^^)

 まずはこれらのデータを調べて、その結果から御社のホームページがどの段階でつまづいているのかを明らかにしてみましょう。


●1)ホームページのアクセス数が少ない場合

 アクセス数を調べてみたときに、ホームページを訪問してくれる人の数が少なすぎる場合は、アクセスアップ対策が必要です。

 ホームページを見てもらうことができなければ、お客さんにアクションをとってもらうことはできません。

 ただし、アクセス数の“多い・少ない”の判断は、事業やサイトの規模によってまちまちです。

 中小企業のホームページですと、一日のアクセス数が50以下というところがほとんどなのですが、この数字を下回っている場合には、まだまだ改善の余地があります。


●2)アクセスしてくれたお客さんから反応がとれていない場合

 アクセス数はそこそこ取れているのに、お客さんからの資料請求や問い合わせなどの反応がないのであれば、コンバージョンレートを上げることが必要です。

 「コンバージョンレート」とは、アクセスしてくれたお客さんの内、どれくらいの人が商品を購入してくれたり、資料請求をしてくれたかを表す指標です。

 この数値を上げることができれば、アクセス数当たりのお客さんの反応が多くなり、売上げアップにも繋がることになります。

 では、コンバージョンレートを上げるにはどんなことをすればいいのかといいますと、やはりコンテンツを見直さなくてはなりません。

 コンバージョンレートをあげる対策は、業種やホームページの目的によっても異なりますが、基本として言えることは、次の三つのポイントです。


A.商品紹介をするのではなく、情報提供型のホームページを目指す

 商品の説明をすることが悪いというわけではないのですが、お客さんは商品の説明を聞きにホームページを訪れるわけではありません。

 自分のニーズを満たしたり、悩みを解決するための情報を得るためにやってきます。

 すぐに帰らずにホームページに目を通してもらうためには、このホームページがお客さんの欲求を満たすものであると思ってもらう必要があるというわけです。

 もし、御社のホームページを見直してみた時に

「これは、商品説明だけで終わっているのかもしれない・・・」

と思い当たる点があった場合は、コンテンツの見直しをしてみてください。


B.ターゲットを決めて、他社より優位に立つための情報を出す

 御社の商品・サービスを利用することでお客さんにどんなメリットがあるかを打ち出せていたとしても、その内容が他社と同じではいけません。

 他社のホームページと書いてあることが同じでは、お客さんは御社の商品を買うことのメリットがわかりません。

 そうすると、お客さんが商品を購入する時の判断基準は、内容ではなく価格の安さなどになってしまいます。

 価格だけに依存せず、御社の商品・サービスならではの特徴を打ち出して、その特徴がどれだけお客さんにメリットになるのかという情報を提供していきましょう。

 また、お客さんのメリットをはっきりさせたなら、そのメリットがどのような客層に対してニーズがあるのかも考える必要があります。

 御社の商品を欲しいと思ってもらえるお客さんを効率よく集めることができれば、反応がとれる確率も上がるわけです。

御社のホームページの情報を見直してみた時に、

「うちの商品の良さって、もっと違うところにあるような・・・」
「どんなお客さんに買ってもらえるのかが想像できないな」

というようなことを感じた場合は、この点を考えて出すべき情報を考え直してみてください。


C.ホームページの目的を絞る

 ホームページで物を売るというのは、とても難しいことです。

 インターネットで買い物をするということは、顔の見えない相手と取引をするということです。

 コンテンツで安心感や信頼感を演出することでこれを和らげることはできますが、それでも実店舗での商売に比べると難しいという状況は変わりません。

 そこで、ホームページの目的を資料請求やメールマガジンの登録をしてもらうことに絞ってみるという手が考えられます。

 敷居を一段低くすることで、お客さんがアプローチしやすいホームページにするというわけです。

 そして、資料やメールマガジンでホームページよりも深い情報を出していくことで、お客さんとの距離を縮め、購入や成約まで繋いでいくという方法です。


 いかがでしょう、参考になりましたでしょうか?(^^)

 なぜホームページが売上げに繋がらないのかわからない場合は、まずアクセス数や購買数など、データで目に見えるところから分析を始めて、どこが問題なのかを明らかにしていってみましょう。

 どこを直せばいいのかを見つけることができれば、その状況に合わせて改善策を考えていくことも可能です。