第67回 「イメージ重視のホームページ」はダメなのか?
(2007/02/02)

 今週は、あきばれネット発行のメールレター読者さんからいただいたご質問を元に、「イメージ重視のホームページ」について考えてみましょう。


◆メールレター読者さんからのご質問

 弊社商品は、結婚式や出産祝、誕生祝、といったイメージ重視ですので、TOP画面にはFLASHを入れています。(納期重視で、今はベータ版のありあわせを入れてありますが)

 ブライダル業界では、TOPにFLASHが基本ですが、文字情報がたくさんあったほうがいいんですかね?

 ・・・今まで、幸せ感第一! とにかくHAPPY! でやっていただけにちょっと自信なくしちゃってます。

(株式会社FP 企画課 Y.Kさんより)

 Y.Kさん、メールありがとうございます。

 Y.Kさんの会社では、『「生まれた時」の重さでつくる テディベア』を、結婚披露宴や出産祝い、誕生日などのプレゼント用として、ホームページから販売されているそうです。

 前回は「文字の多いホームページ」をというお話しをしましたので、Y.Kさんと同じように、「イメージ重視」がいいのか「文字情報重視」がいいのか・・・と、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。


◆イメージ重視が悪いわけではない

 まず、「イメージ重視のホームページ」に問題がある、というわけではないことをお伝えしておきたいと思います。

 取り扱う商品によっては、その商品「らしさ」を伝えるイメージを、ホームページで打ち出すことも、とても大切なことです。

 ただし、その商品らしい「イメージ」を伝えた後、さらにどれだけ情報を提供できるか、ということも、同時に非常に重要なポイントなのです。

 例えば、いくつかのホームページを見て、比較しながら、商品購入を検討している場合のことを考えてみましょう。

 どこも同様に、雰囲気がよく、キレイなホームページですが、掲載されている情報は似たり寄ったりの「商品情報」だとすれば、比較の対象は「価格」や「納期」といった、商品やサービスの魅力とは関係のないところに移ってしまいます。

 つまり「イメージ重視」のホームページでも、それにプラスアルファして、どれだけアクセス者が読みたい・知りたい情報(読むとメリットがある情報)を伝えられるか、ということが「差別化」につながっていくわけです。

 また、

 ブライダル業界では、TOPにFLASHが基本ですが、文字情報がたくさんあったほうがいいんですかね?

ということでした。

 「トップページの一番の役割」は、購入や問い合わせ・資料請求などにつながるコンテンツにアクセス者を上手く誘導する、というところにあります。

 必ずしも、トップページにたくさんの文字情報を並べた方がいいわけではありませんが、トップページ以外の「読んで欲しいコンテンツ」に誘導するための情報は、最低限出しておく必要があるのです。

 FLASHとメニュー名だけのトップページでは、「読んで欲しいコンテンツ」に誘導できるかというと、難しいと思います。

 「トップページ以外のコンテンツも読んでみたい」と思わせる内容のトップページになっているかどうかを、あらためてアクセス者の目線でチェックしてみましょう。

 さらに、FLASHについて言うと、その対費用効果に疑問を感じています。

 「FLASH作成にかかる費用」は、「静止画像作成にかかる費用」よりずっと上なのですが、その費用の差と同じくらい効果(アクセス者に与える影響)が違うか、というと、それほどでもないように思えます。

 おしゃれなFLASHを費用をかけて作って、トップページに表示しても、その商品のイメージにあった静止画像を表示した場合と、それほど効果はかわらないのではないかな、というところなのです(実験はしていないので断定はできませんが・・・)。