前回は、「アクセス解析とは何か」「アクセス解析はなぜ重要なのか」についてお話しました。引き続きアクセス解析活用のポイントを解説していきましょう。 ◆アクセス解析の結果を全部見る必要はない アクセス解析をすると、自分のホームページや、ホームページを見ている人に関する様々な情報が得られます。 日別や時間帯別などの「訪問者数」や「ヒット数」をはじめとして、「どこのサイトから来たか」「どんなキーワードで検索してきたか」「使っているブラウザは?」「ページへの滞在時間は?」など、利用する解析サービスによっては、あまりにたくさんのデータが得られるため、「どこから見て良いかわからない」ということになりがちです。 しかし、 「現在のホームページの問題点を探って改善につなげる」 ためにアクセス解析を役立てるには、実は、必要な情報はそれほど多くありません。 たくさん提供されるデータを全部チェックする必要はないのです。 ◆アクセス解析の活用ポイント まず重要なポイントは、解析結果を見る前に 「自分のホームページをアクセス者にどういう流れで見て欲しいか」 をきちんと把握しておくことです。 「自分のホームページをアクセス者にどういう流れで見て欲しいか」を考えずに解析結果を見ると、ただなんとなく「増えているか、減っているか」を眺めているだけになってしまいます。 「自分のホームページの中で、一番見て欲しいページはどこか」 「一番見て欲しいページに誘導するためのページはどれか」 などを、まずは念頭においておきましょう。 その上で、把握しておきたいデータは次の2つです。 1.訪問者数(何人の人がホームページに訪れてくれたのか) 2.ページごとの閲覧数(どのページがどれぐらい見られているか) この二つがわかれば、 「トップページだけ見て別のサイトへ行ってしまったり、閉じている人が多いようだ。」 「一番見て欲しいページの閲覧数が少ない。このページにもっと来てもらうにはどう誘導すれば良いか。」 「訪問者数に対する申込数の割合が低いので、もっと申し込んでもらうにはどうしたら良いか。」 「申込ページ閲覧数に対する申込数の割合は高いから、申込ページにもっと誘導すれば、申込数が増えるだろう。」 といった、様々な仮説を立てる材料として利用することができます。 また、「曜日別」や「時間帯別」に訪問者数やページ閲覧数を把握すれば、アクセス者像を想定するのにも役立ちます。 また、 3.リンク元の情報(どこのサイトから来たのか) がわかると、 「Yahoo!の検索結果から、ページに来ている人が多い。」 「今出しているバナー広告からはアクセスが少ない。」 などの情報を知ることができます。 さらに、「どんなキーワードで検索されて来ているか」などが解析データとして提供されている場合には、検索エンジンのキーワード対策に役立てることができます。 ◆アクセス解析の選び方 アクセス解析には、非常にたくさんの種類があります。価格も、導入の手順等も様々で、選ぶのがなかなか難しいものです。 利用しているレンタルサーバーに「アクセス解析機能」が付いている場合、面倒な初期設定がなく、簡単に結果を確認できますので、それを利用されるのがよいでしょう。 「サーバーにはアクセス解析機能がついていない」「ついているけど、もう少し詳しい解析結果が見たい」という場合には、インターネット上で提供されている「アクセス解析サービス」の導入を検討してみるとよいでしょう。 「アクセス解析サービス」は、ホームページ内の各ページに、指定されたタグを埋め込んでおくと、データが自動的に収集されて、ブラウザなどでその解析結果を見ることができる、というサービスです。 無料のものから月額1万円を超える高機能のものまで、たくさんのサービスがありますが、最初はそれほど高機能なものではなくても、充分、活用することができます。 「アクセス解析サービス」の他にも、 ・自分のパソコンにソフトをインストールするタイプ ・サーバーにCGIプログラムをインストールするタイプ などがありますが、導入時の初期設定が難しいため、あまりおすすめできません。 ・アクセス解析会社にログを渡して解析結果をもらうタイプ もありますが、解析結果をもらうまでにタイムラグが発生する場合がほとんどであり、費用も高めです。 そのため、導入が簡単で、解析結果をブラウザで手軽に見ることができる「アクセス解析サービス」が、一番使い勝手がよいと言えるでしょう。 |