今回は、あきばれネット発行の小冊子『できる社長のHP入門』をご購読いただいた方からの感想とご質問をご紹介します。 ◆『できる社長のHP入門』読者アンケートより
O.Hさん、ありがとうございます。 O.Hさんからいただいた「インターネットプロバイダとレンタルサーバー業者とHP制作業者の関係」については、ホームページの制作を検討される際に多くの方が疑問を持つ点です。 まずはそれぞれの役割について解説してみましょう。 ◆プロバイダとレンタルサーバーとHP制作業者 <インターネットプロバイダ> インターネットに接続するためのサービスを提供する通信事業者のことを「インターネットサービスプロバイダ(ISP)」と呼びます。 インターネットプロバイダは、個人ユーザーや自社ネットワークを持たない企業が簡単にインターネットを利用できるよう、必要な設備を用意し、提供しています。 つまり、インターネットに接続するためには、通常インターネットプロバイダとの契約が必須になります。 <レンタルサーバー業者> 「レンタルサーバー業者」は、ホームページや電子メールなどインターネット上での情報発信のために必要な「サーバー」を貸し出す業者のことで、「ホスティングサービス業者」とも呼ばれます。 「レンタルサーバー」を借りると、独自ドメインを使用したホームページの公開や電子メールの使用が可能になります。 商用のホームぺージの場合は、この「レンタルサーバー」を業者に借りて公開することがほとんどです。 <ホームページ制作業者> 文字通り、ホームページの制作をしてくれる業者のことです。 ホームページの制作は、計画からデザイン・コンテンツ作成・公開・完成後のフォローまでたくさんの工程にわかれますが、サービスの提供内容やサポートの範囲は業者によってまちまちです。 さて、このようにそれぞれ明確に役割があるにも関わらず、何をどこに頼めば良いか、よくわからなくなってしまう理由は、 「インターネットプロバイダがレンタルサーバーもやっている」 というケースや、 「ホームページ制作業者がレンタルサーバーも提供している」 というケースが多く見られるためです。 ◆プロバイダとレンタルサーバー インターネットプロバイダは、「インターネットに接続するためのサービスを提供する」のが本来の役割ですが、その他に、メールアドレスの提供やホームページを公開できるスペースの提供なども「おまけ」として一緒にやっている場合がほとんどです。 ですので、インターネットプロバイダと契約すると、無料で電子メールが使用でき、ホームページも公開することができます(ただしこの場合のドメインは、独自ドメインではなく、そのプロバイダ所有のものになります)。 また、プロバイダによっては、有料の「法人向けレンタルサーバー」事業や「ホスティング」事業を並行してやっている場合もあります。 特に法人に対しては、「接続サービス」と「レンタルサーバー」をパッケージにしてセット販売しているケースも多くあります。 以上のことから「プロバイダとレンタルサーバー業者は同じモノ」ととらえられてしまうことがよくあります。 「レンタルサーバーを契約するということは、プロバイダは解約していいんですよね?」 というご質問を時折いただきますが、レンタルサーバーのみを提供する業者と契約する場合は、インターネットプロバイダとの契約も維持する必要があります。 そうでないと、インターネットに接続できなくなってしまうからです。 なお、インターネットプロバイダとレンタルサーバー業者が別々の会社でも特に問題はありません。 どちらかというと、ホームページ制作時の必要事項を検討し、必要な条件に合わせてレンタルサーバーを選択することのほうが重要です。 ご利用中のインターネットプロバイダが提供するレンタルサーバーが、ホームページ制作時の条件と合うという前提で、 ・セットにしておくとランニングコストが安くなる ・請求や連絡先をひとつにまとめておける などのメリットが感じられる場合、同じ会社を選択してもよいでしょう。 残る「ホームページ制作業者とレンタルサーバー」の関係については、次回解説します。 |