第25回 サービスを売り込むのではなく、あなたを知ってもらう
(2006/04/07)

 今回はまず最初に「あきばれネット」の会員さんのお便りをご紹介します。

 明けましておめでとうございます。
 去年はありがとうございました。

 カウンセラーさんにホームページを作って頂いたおかげで、11月中旬以降、数件が受注につながりました。

 ありがとうございました。

 今年もよろしくお願い致します。

南野行政書士事務所 南野啓子さま)

 南野さん、年賀のお便りどうもありがとうございました。うちのホームページがお役に立っているようで、私もほっと一安心です。(^^)V

 今年も会員さんからたくさん年賀状や年賀メールを頂いたのですが、南野さんのお便りは「HPで実績がでましたよ〜」というご連絡でしたので、ちょっと嬉しくなって紹介させて頂きました。

 南野さんは、行政書士と社会保険労務士をされていますが、ホームページを活用して新規のお客さんを開拓されているとのこと、本当に良かったですね。

 「1ヶ月半」で「数件」の新規契約ですから、年間を通してだと、かなりの顧客開拓が見込まれますね。ぜひ今年はホームページを活用して、より多くのお客さんにサービス提供していってくださいね。


●士業の顧客開拓は難しい

 さて、南野さんは順調にホームページを活用して顧客開拓を進められていますが、一般的に「士業」の先生がお客さんを新規に開拓するのは、非常に難しい状況だと思います。

 もともと同業者が多いですし、脱サラして新規開業する人もたくさんいます。ライバルが多い割に、お客さんである企業がそんなには増えていないですから、限られたパイの奪い合いになります。

 そこでホームページを開設して、新規にお客さんを集めようとする税理士さんや社労士さんがたくさんいるのですが、ほとんどの方はホームページが集客につながっていません。

 私も「士業」の先生から良く相談を受けるのですが、「ホームページを作ったのはいいんですが、ちっともお客さんの開拓につながらないんですよ・・」という悩みをお持ちの方が本当に多いです。

 この間も、「独立して社労士を始めましたが、半年間でお客さんが1社も取れません。このままでは廃業です・・・・」というようなご相談を頂きました。(本当に、こういう悩みをお持ちの士業の先生は多いんです)

 そんな中、なぜ南野さんは簡単に新規のお客さんを開拓できているのでしょうか?

 その秘密を、南野さんのホームページにアクセスして、ちょっと研究してみましょう。

 南野さんの同業者の方もこのコンテンツを読んでいる人がたくさんいますので、全てをお話しすることはできませんが、今日は1点だけポイントをお話しします。

南野行政書士事務所


●士業のサービスを決めるのは?

 さて、社労士、行政書士、税理士、弁護士、といった「士業の先生」を選ぶ際に、会社の社長さんは何で選んでいると思いますか?

 選択の基準は色々あるのでしょうが、一番多いのは、「知り合いからの紹介」です。

 学歴でも実績でもなく、知り合いの社長からの「あの先生はいい先生だから、一度相談してみたら」という一言で、ほとんどの方は士業の先生を選ぶのです。

 従って士業の先生が新規営業する際には、「紹介ルート」あるいは「口コミ」という手段がメインになります。

 そこで士業の先生は「異業種交流会」に参加して、人脈を広げようと大変な苦労をされる訳です。(でもこの異業種交流会って、なかなか成果が出ないんですよね・・(^^ゞ

 さて、なぜ多くの社長さんは、士業の先生を選ぶ際に「知り合いの紹介」に頼るのでしょう?

 それは、士業系サービスのレベルが「人」に依存するからです。

 その士業の先生の、知識、スキル、経験、そして「人格」によって、そのサービスレベルには天と地ほどの差が出ます。

 こうした「人」に依存するサービスの場合、サービスを申し込む前に、「その人のことを良く知る」必要があります。でもこの「人となりをよく知ること」と言うのは、かなり難しく、かつ手間がかかる作業です。

 1回や2回会った程度では、なかなか判断するのが難しいのが現実です。

 そのため多くの方は、その先生をよく知っている「知り合い」の紹介に頼ることになると言うわけです。


●ホームページであなたの事を知らしめる

 さて人脈が広くて、「ばんばん紹介してもらえる」という先生はともかく、多くの士業のかたはこうしたアプローチではなかなかお客さんを増やすことはできません。

 そこで皆さんホームページを作ろうと思うのですが、ほとんどの方が失敗してしまいます。それは多くの場合、「事務所のサービス案内」に終始してしまうからです。

 「人となりを理解してもらう」ことが士業サービスのポイントにも関わらず、「事務所のサービスの紹介」だけしても、仕事が取れるわけはありません。

 実際にお客さんのオフィスに行った際に、「事務所のパンフレット」だけ渡して、後は一言も話をしないで仕事が取れるでしょうか?

 ホームページも同じ事。単なるサービス案内だけでは決してお客さんの心は動きません。

 それではどうすれば良いのでしょうか?

 一番大切なのは「ホームページで、あなたの事を知ってもらう」ことです。

 「事務所のサービスを売り込む」のを目的とするのではなく、「あなたという人間の事を知ってもらう」ことを目的とするのです。

 「私はこんな人間で、こんなスキルと経験があります」ということを、分かりやすくアピールすれば良いのです。

 ホームページの目的を「サービスを売り込む」ことから、「あなたの事を知ってもらう」ことに変えることができれば、後は自然と結果はついてきます。

 是非ご自分のホームページを見直してくださいね。(^^)