第24回 ホームページで健康食品を販売するのは難しい!
(2006/03/31)

 今週は健康食品のネット販売について考えてみましょう。


●HPで健康食品を販売するのは難しい!

 「あきばれネット」には、薬局や独立志願者から「健康食品をネットで販売したい」というご相談をよく頂きます。

 でも実は、最近は健康食品の販売サイトの作成は原則お断りしています。昔は健康食品のサイトを制作したこともあったのですが、今ではほとんどお断りしているのです。

(あきばれネットの制作例は、下記をご参照下さい。)
http://www.akibarehp.jp/hpin_9.asp

 それは何故かというと、「健康食品はライバルが多すぎて、HPで反応を取るのが難しい」からです。

 確かに健康食品で相当の売上を上げているサイトも多いのですが、こうしたサイトでは担当者が「かなりの気合い」を入れてサイトを運営しています。

 有名な所では、

くすりのらくだ

というサイトがありますが、「ここまでやらんと、もはや勝てないのか!」という位、圧倒的なコンテンツ量を誇っています。

 健康食品というのは、「同一商品を扱うライバルサイト」が多いですから、競合他社に対する差別化をコンテンツで行う必要があります。

 そして「価格で勝負」するのでなければ、「お客さんに役立つコンテンツ」で勝負するしかないのが、今の現状なのです。

 健康食品を扱う会社さんの場合、とにかく「HPに商品を掲載」すれば売れると考える人が多いですが、他のサイトでも同じように商品を掲載していますから、後発組がそれらに勝つのは至難の業。

 といって、他のライバルサイトが扱っていないような「新商品」を販売しようと思っても、今度は「お客さんがその商品を知らない」ですから、これまたオーダーを取るのが大変です。

 そして後発組が勝つためには、ライバルよりも「お客さんに喜ばれる」コンテンツを提供するのが必須条件。

 しかし多くの会社さんでは、「コンテンツを作ると言っても、忙しいし、文書考えるのは苦手だし・・・」という感じですから、どう考えてもライバルサイトに太刀打ちできない訳なのです。

 と言うわけで、今のネットの状況では「後発サイトが健康食品で売上をあげるのは、かなり難しい」というのがお分かり頂けたと思います。


●ニッチな悩みから参入する!

 このように、健康食品は「ライバルが多くて難しい」のですが、もう一つネットで販売するのが難しい理由があります。

 それは、「この健康食品は何にでも効果があります」という、ご担当者のお言葉です。

 健康食品のHP作成希望者にお話しを伺うと、「この○○○○という健康食品は、高血圧にも、四十肩にも、脳梗塞にも効果があるし、運動不足やダイエットに有効。さらに虚弱体質や精力減退にも効果的ですし・・・」みたいな話をされます。

 まあ、確かに「何にでも効果がある、画期的な健康食品」だとは思うのですが、ネットではこれが逆効果。

 ネットでは「何にでも効果がある商品」は、「アクセスを取るのが非常に難しい」のです。

 例えば、上記の例だと、お客さんが「高血圧」というキーワードで検索をかけて健康食品を探すとします。そして実際に検索サイトで「高血圧」と入力して検索すると、膨大な数の「高血圧サイト」が表示されます。

 当然、後発組がこの検索結果で上位に表示されるのは至難の業。そのためせっかくHPを作っても、誰もアクセスしてくれない、と言うわけです。

 それではと言うことで、四十肩や脳梗塞で検索したらどうでしょう。これも同じく膨大な数のライバルサイトがありますから、上位表示は困難です。

 この結果、「何にでも役に立つ健康食品」は、「アクセスが全く取れない」という状況になってしまうのです。


●健康食品で勝負するなら

 と言うわけで、健康食品をネットで販売するのはあまりお勧めしません。

 でも、もしどうしても健康食品で勝負したいのであれば、

・かなりニッチな「お客さんの悩み」を選ぶ

・その分野でお客さんに役立つ情報を豊富に提供する。

・その上で、自社の健康食品を紹介する

という流れを踏みましょう。

 大手競合サイトと同じ土俵で勝負しても、なかなか勝てないですからね。