第12回 メールマガジン作成のポイント
(2006/01/06)

 今回は、先週に引き続き、メールマガジンを作成するポイントについて考えてみましょう。


●メール本文のポイント

 メールマガジンの文書を作るときの最大のポイントは、「パーソナル」なメールにすることです。

 郵送の手紙でも、企業が送りつけてきた「DM」と、知り合いが送ってきた「手紙」だと、受け取った時の嬉しさが全然違いますよね。DMだと封を開ける気がしませんが、手紙だとワクワクしながら読みますよね。

 電子メールも同じなんです。差出人が「顔の見えない」企業だと、なかなか読んでもらえません。でも同じ企業が発信するメールでも、個人が出すようなメールであれば、受け手も喜んで読んでくれるのです。

 具体的に「パーソナル」な電子メールを作るためには、下記2点がポイントになります。

個人名でメールをだす。できれば、社長さんの本名を使用。あるいは、本名の代わりにニックネームを使うことも可。

友人に出すようなトーンで、文書を作る。堅すぎる文書、ビジネス的な文書は、喜ばれない。

 細かいテクニックは色々ありますが、要は「もらって嬉しい電子メール」を作ることがポイントです。

 気持ちとしては、お客さんと「文通」するような気持ちで、相手に喜ばれる電子メールを、「個人」として出しましょう。


●柔らかい文書を書きましょう

 会員さんに「メールマガジンを発行しましょう」というお話をすると、たいてい「私には分かりやすくて、親しみがわく文書なんて書けないですから」というお答えが返ってきます。

 でも、分かりやすくて、親しみやすい文書を書くのは、それほど難しいことではありません。うちの用語でいう「柔らかい文書」が書ければ良いのです。そして「柔らかい文書」は、いくつかのポイントが分かれば、誰でも書けるようになります。今週はそうしたポイントをいくつかお話ししましょう。

 柔らかい文書を書く、一つ目のポイントは、「口語体」(話し言葉)を使うということです。

 普段、ビジネスレターを書くときには、口語体(話し言葉)で書くのは御法度ですが、電子メールでは許されます。もともと電子メールというコミュニケーション手段が、個人間のやり取りとして発達したため、通常のビジネスレターに比べると、かなり「いい加減」な文書でも許されるのです。

 そして、口語体(話し言葉)で書くと、全体的なトーンが「柔らかく」感じられるようになります。

 二つ目のポイントは、「顔文字」を上手に使うことです。

 「顔文字」というのは、インターネット特有の表現で、笑ったり(^o^)、照れたり(^^ゞ、吃驚したり(@_@)、というニュアンスを伝えるために編み出されたものです。

 普通に会話しているときは、顔の表情や声のトーンで、言葉以外のニュアンスを伝えますが、電子メールでは言葉しかないため、微妙なニュアンスを伝えるのがなかなか困難です。

 そこでこの「顔文字」を利用して、そうしたニュアンスを伝えたり、少し「おちゃめ」な雰囲気を醸し出したりするわけですね。

 さてここで、口語体と顔文字を利用した例を少しお話ししてみましょう。

 下記は少し前の日経新聞の記事です。

 「子供が生まれた際に働く時間を減らしたいと考えていた父親は約三割いるが、実現できた人は6%にとどまるとのこと。子育てに時間を割きたいと考えていても、職場環境などからなかなか実行に移せない実態が浮かび上がっている」

 これを口語体+顔文字で書き直すと、

 「子供が生まれたときに、働く時間を減らしたいな〜と考えたお父さんは約三割いるそうなんですが、実現できた人はたったの6%だそうです。(-_-) “子育てに時間を割きた〜い!”と考えても、仕事が忙しくて、なかなか実行に移せない、そんな実態が良く分かりますよね〜。(^^)」

 この辺は、実際に色々とメルマガやメールレターを購読して、研究するのが一番ですから、先週の高橋さんのメルマガ等で、勉強してみて下さいね。


●電子メールの活用について

 インターネットで成功しているサイトは、例外なく電子メールを上手に活用しています。ホームページ単体では、お客さんへの販促はかなり難しいのですが、電子メールと組み合わせることにより、色々な可能性が出てくるのです。従って、企業として電子メールをうまく使いこなせるかどうかが、今後のポイントになっていきます。

 そしてそのために必要なのは、「どんな電子メールが喜ばれるか」を研究することです。「まぐまぐ」等のメールマガジンや、「楽天」の人気ショップのメールマガジンを、いくつか購読して、電子メールの研究をされることをお勧めします。