第10回 ホームページではメールアドレスを集めよう
(2005/12/16)

 今週は、まず最初に読者からのお便りをご紹介しましょう。


●読者からのお便りコーナー

 吉本様 いつも配信ありがとうございます。

 本日の「ホームページは、見込み客のメールアドレスを集める場所」という記載に“目からうろこ”でした。

 小生、タイのバンコクでシニア、並びに障害をお持ちの方のロングステイをサポートしています。

 以前は、当地の旅行社におりましたが、タイ滞在16年の経験を活かしたコンサルタントとして特化していきたいと考えています。

 ホームページも昨年から開設しておりますが、こちらからの申し込みは芳しくありませんでした。

 やはりHP開設の目的を絞り、明確な方針が欠けていたと思います。

 まずは、「ホームページは、見込み客のメールアドレスを集める場所」ということを意識して改訂していこうと思います。

 まずはお礼方々御連絡まで。

 お便りどうもありがとうございました。

 このお便りのように、「海外の現地」から、日本人向けのサービスを「インターネット経由」で提供する、というのは、今後ニーズが確実に出てきます。

 一昔前は、「地球の歩き方」といった書籍が、現地情報の入手方法でしたが、これからは確実にインターネットに取って変わられるでしょう。

 その意味で、こうした取り組みは素晴らしいと思います。是非頑張ってくださいね。


●見込み客のメールアドレスを集めましょう

 さて、お便りの中で、

 本日の「ホームページは、見込み客のメールアドレスを集める場所」という記載に“目からうろこ”でした。

と書かれているのは、先週のこの部分です。

 ただここで注意頂きたいのは、

・ホームページは、コンサルティングサービスを販売したり、
・コンサルティングに関する「お問い合わせ」をしてもらう場所ではなく、
・見込み客のメールアドレスを集めるための場所だ、

と言うことです。

 特に、「お問い合わせはこちら」とばかりに、住所氏名の入力を求めるホームページが多いですが、この方法ではほとんど「見込み客」は集まりません。お問い合わせした途端に、売り込みされそうなので、皆さん引いてしまうからです。

 ですから、「ガイドブックをあげます」とか、「メールマガジンを配信します」とか言った形で「メールアドレス」を登録して頂く方法に特化しましょう。

 とにかく、「ホームページは、見込み客のメールアドレスを集める場所」という風に、HPの目的を明確化することが成功の秘訣ですよ。

 ホームページにアクセスした人のうち、その場ですぐに商品を購入したり、サービスを申し込んでくれる人の比率は、平均すると「0.5%以下」です。

 200人アクセスしてくれて、購入する人が1人いるかどうか。これが平均的なホームページの実態というわけです。

 もちろん提供する商品や、そのホームページの構成によって上下しますが、平均0.5%ですから、0%のホームページ、即ち全く購入がないホームページも少なくありません。

 実店舗と違って、ホームページでは商品を直接見たり触ったりできませんし、店員と話すこともできません。そのため「騙される」リスクが高いわけで、結果的に実店舗よりも商品やサービスの購入率は極端に低くなります。

 特に1万円を超える高額商品になると、この傾向は顕著になります。

 ちょっと感覚的な数値ですが、実店舗で1万円の商品を購入する人が、10人に1人だとすると、ホームページで1万円の商品を購入する人は、1,000人に1人くらいだと思った方が良いと思います。

 従って、店員とも話せないし、商品を手に取れないホームページでは、「最初のアクセス時」に商品やサービスを売り込むのではなく、まずは「メールアドレス」を登録しもらいましょう。

 登録してもらったメールアドレスに、「メールレター」を発行し、少しずつ「御社」や「御社の商品・サービス」のことを理解してもらいましょう。そして、少しずつ御社のことを「信頼」してもらうのです。

 こうした「信頼」なしに、インターネットで商品やサービスを販売するのは、かなり難しいです。

 そのためには、ホームページで「すぐに売り込む」ことに注力することよりも、「見込み客を集める」=「メールアドレスを集める」ことに重点をおきましょう。

 今すぐの売り上げを目指すのではなく、将来の売り上げのために、少しずつ「見込み客」を増やしていくこと。これがホームページで成功する鉄則なのです。