本コンテンツの読者にも「コンサルティング」をお仕事とされているかたは多いと思うのですが、今週はコンサルティングの営業活動について考えてみましょう。 まず最初にちょっと「コンサルティング」というお仕事を整理してみましょう。 ●コンサルティングのお仕事の特徴 私が思うに、「コンサルティング」というのは、お客さんにとってみると「購入」するのが難しく、また「コンサルタント」にとっては、非常に「販売」するのが難しい商品だと思います。 なぜ「コンサルティング」という商品が難しいかというと ・「コンサルタント」の「実力」が分からないといった特徴を持っているからです。 ですから、コンサルティングを販売するためには、お客さんに ・この「コンサルタント」は優秀だ、と思わせることが不可欠になります。 私は、今はほとんど「コンサルティング」をしていないのですが、昔、野村総研にいた頃は、1回3千万円くらいの「コンサルティング」を行っていました。(今になって思うと、高いですよね〜(^.^) その時の経験から申し上げると、コンサルティングの販売プロセスは、こんな感じになります。 1)見込み客(コンサルティングに興味がある人)を集めるこのフローは、コンサルティングに限らず「高額商品」を販売するときは、たいていこのような流れになると思います。 さて、私は「野村総研」にいましたので、1)と2)はあまり苦労しませんでした。「野村総研」ブランドがありますので、「見込み客」のかたから、放っておいても「提案を依頼して下さい」というお願いがやってくるのです。 もちろん、3)から先は、各コンサルタントの実力次第です。提案した後は、有名なコンサルティング会社4〜5社との「コンペ」になりますから、何千万円もするコンサルティングを受注できるかどうかは、そのコンサルタントの「実力」と「人間性」次第になってきます。 ただ、高額商品を販売する「最大の難関」である、「見込み客を集めて、提案の機会をもらう」と言うところは、ほとんど苦労せずにすみました。 さて、中小企業診断士のような「独立系コンサルタント」や、税理士等の「士業」の人が苦労するのが、この最初のステップです。 自社の「コンサルティング」や「アドバイスサービス」に 興味を持ってくれそうな人を見つけ出すのが一苦労。異業種交流会に参加したり、知人に紹介を頼んだりと、あの手この手で「見込み客」の開拓に励みます。 でも、概して商売には繋がりません。交換する名刺の数は順調に増えていきますが、提案させてもらえるお客さんはほとんどいません。またせっかく提案しても仕事には繋がらず、「いいお話をありがとうございました」というのがほとんど。 これが、代表的なパターンではないでしょうか? ●ホームページで見込み客を集めましょう こうした苦労を少しでも減らすために、私がご提案しているのは、「ホームページで見込み客を集める」ことです。 例えば、節税対策のコンサルティングを提供するのなら、異業種交流会で名刺を100枚集めるよりも、節税対策に興味を持っている人の「メールアドレス」を10個集める方が、よほど商売に繋がりやすいと思います。 異業種交流会で集めた名刺は、「節税対策に興味がどれくらいあるか分からない」人たちですが、「節税対策に関する」ホームページで集めたメールアドレスは、「節税対策に関する興味が非常に高い」人たちです。 当然、その人たちに「上手にアプローチ」すれば、異業種交流会で知り合いになった人たちにアプローチするよりも、よほど効率的にビジネスにつなげることができるでしょう。 是非是非、お試し下さい。 ただここで注意頂きたいのは、 ・ホームページは、コンサルティングサービスを販売したり、場所ではなく、 ・見込み客のメールアドレスを集めるための場所だ、と言うことです。 特に、「お問い合わせはこちら」とばかりに、住所氏名の入力を求めるホームページが多いですが、この方法ではほとんど「見込み客」は集まりません。お問い合わせした途端に、売り込みされそうなので、皆さん引いてしまうからです。 ですから、「ガイドブックをあげます」とか、「メールマガジンを配信します」とか言った形で「メールアドレス」を登録して頂く方法に特化しましょう。 とにかく、「ホームページは、見込み客のメールアドレスを集める場所」という風に、HPの目的を明確化することが成功の秘訣です。 |