第8回 経営者もネットで買い物しましょう
(2005/12/02)

 今回は、会員の方ら頂いたお便りをご紹介しましょう。

 ガイドブック、大変役に立ちました。ありがとうございました。

 ホームページと商売とを結びつける考えが乏しかったことに気づかされました。次世代のツールとして、遠くから見ていたが、もう皆、当たり前のように使われている現状を見て、焦りすら感じます。

 当社では今後一層の I T 化を視野に入れた事業展開をしていく所存です。

 今、ホームページを作ることを依頼しています。でも私は、先生の仰ることがよく分かります。それは自分の手で作らないと、全てにおいて物足りなく、意を尽くせないものになってしまうことです。

 業者さんには「なるべく自分で書けるところを増やして」と言っています。

(NK事務所所長 NKさま)

 NKさんお便りどうもありがとうございました。

 ガイドブックが「カンフル剤」になれば、私も一生懸命に書いた甲斐があったというものですね。(^^)


●インターネットの現状

 さて、NKさんが書かれている

 次世代のツールとして、遠くから見ていたが、もう皆、当たり前のように使われている現状を見て、焦りすら感じます。

という部分を取り上げて、本日はお話ししたいと思います。

 インターネットの「家庭からの利用者」は、今や5,000万人を越えています。「職場からの利用者」を加えると、7,000万人近い人がインターネットを使っているのです。

 特に30代以下の若い人は、携帯の利用も含めると、恐らく90%近い人がインターネットを使っているでしょう。

 これは「インターネットが普通のツール」になったことを意味しています。

 そして今でさえ「普通のツール」なのですから、「5年後」にはどうなっているでしょう? 恐らく「テレビと同じような感覚」でインターネットが考えられるようになっていると思います。

 ところが経営者の多くにとって、インターネットは「まだ特別なもの」だと思います。

 「仕方なしに」情報を調べるとか、電子メールを「わざわざ送る」とか、そういう感じの人がまだまだ多いと思います。ましてや、「インターネットで買い物」した経験のある人は、完全に少数派でしょう。

 でも、今の若い人は、「ECショップ」とか「オークション」とかで、ネットで買い物することに、ほとんど抵抗感を持っていません。駅前の本屋さんで書籍を購入するのと同じような感覚で、「アマゾン」というインターネット本屋さんで購入しているのです。

 しかもこれは安い商品だけを購入するのではありません。高額商品に関しても、ネットで注文することに抵抗感を感じない人が増えています。

 例えば、私が個人で購入したネットの高額商品は、「20万円」でした。

 少し前の話になりますが、2002年のワールドカップの「日本vsベルギー戦」のチケットを、Yahooオークションで購入したものです。20万円ですから、それなりに慎重にはなりましたが、決して「インターネットだから危ない」という風には思いませんでした。

(でも、20万円を捻出するに際しては、我が家の大蔵大臣との激しいバトルがあったのは事実ですが・・・(^^ゞ)

 このように、インターネットで購入する、インターネットで情報を収集する、インターネットで資料を請求する、ということが、「極めて普通」の状態になってきています。

 でも、多くの経営者は、こうした経験をしていませんから、世の中のお客さんの動きについて行けなくなっているのです。


●ネットで買い物してみましょう。

 多くの経営者の方は、実店舗での販売には自信をお持ちだと思います。

 「お客さんに対して、どんな商品を提供すれば売れるか」とか、「どのような接客をすれば、お客さんに喜ばれるか」とか、そう言うことは誰よりも詳しいと思います。

 それは、生まれてから今までに、何回も「自分で購入した経験」があるからなのです。自分自身がお金を払って、色々なものをお店で購入していますから、商品を見る目や、店員を見る目が養われているわけです。

 でもインターネットではどうでしょうか?

 自分がほとんどネットで買い物をしたことがないのに、インターネットで買い物するお客さんの気持ちが分かるでしょうか? インターネットではどのような商品が喜ばれて、どのような接客が好感を持たれるか、イメージが湧くでしょうか?

 この意味で経営者自らが、「インターネットで買い物する」経験なしに、自社のホームページを成功させるのは、かなり難しいと思います。

 商売の原則は、お客さんのことを理解することだと言われますが、インターネットでもこれは同じです。まずは自分で「ネットショッピング」をしてみましょう。

 私は、「毎月10万円」の買い物をネットで行うことをお薦めしています。毎月これくらいネットで購入していけば、自然と「ネットのお客さんの気持ち」が分かってきます。

 まずは、「自分がお客さんになること」をインターネットで体験してみましょう。そうすれば、自社のホームページの方向性について、きっといいアイデアが生まれてくると思いますから。