第1回 ホームページの目的を明確に
(2005/10/14)

●ホームページの目的を明確に

 ホームページを制作する際にもっとも大切なのは、「ホームページの目的を明確にすること」です。ホームページを使って何をやりたいのか、言い方を変えれば、アクセスしてくれた人に「何をして欲しいのか」を明確にすることが、大切なのです。

 よく「ホームページを作ったけれど、お客さんも増えないし売り上げも上がらない。ホームページなんか役に立たない!」という経営者がいらっしゃいますが、こうしたホームページはほぼ例外なく、「ホームページを使って何をやりたいのか」が漠然としています。

 お洒落なデザインやきれいな写真に気を配ったところで、目的が明確になっていなければホームページをビジネスに活用することはできないのです。


●目的が定まればコンテンツも定まります

 実例でご説明するために、まずは下記のホームページにアクセスしてみてください。

 ケイズ電話代行システム(http://www.kzt.jp

 こちらは「電話秘書」サービスという、留守番電話の代行サービスを提供されている企業のホームページです。不在がちなSOHO経営者や、留守番電話ではお客さんの信頼を得られにくい士業の先生たちの代わりに、オペレータが代行して電話応対をするサービスです。

 さて、このホームページは、全体的に「柔らかいトーン」で、デザイン的にそれほど凝った作りではないのですが、代表やスタッフの人柄が感じられる暖かいホームページに仕上がっています。

 そしてこうしたデザインも確かに大切なのですが、それよりもこのホームページの素晴らしいところは、「このホームページの目的は何か」を明確にしている点です。

 こちらのホームページでは、アクセスしてくれた人に「7日間の無料お試しの申し込み」をしてもらう、という明確な目的が想定されています。

 ホームページの目的(このケースでは「無料お試しのお申し込み」)を明確にすると、

・それを実現するためには、どのようなコンテンツが必要か
・そのコンテンツをどの順番に並べれば良いか

という風に、目的から逆算して、ホームページ全体の構成を考えるわけです。

 この例のように、ホームページで提供している商品やサービスが、非常に素晴らしいものであれば、その「商品の良さ」をホームページ上でうまく表現することにより、「ホームページの目的(=無料お試しのお申し込み)」へとつなげることが可能になるわけです。

 とりあえず商品パンフレットをコピーして、「お問い合わせはこちらまで」というホームページでは、アクセスした人はなかなかアクションを起こせません。

 しかし、こちらのホームページのように「無料お試しをお申し込み頂く」という目的のために、サービスの良さを「上手に伝える」ようなホームページであれば、ユーザーのアクションもかなり期待できるというわけです。

 ホームページ制作をお考えの場合は、パンフレットなどをそのまま写しただけのものではなく、「アクセスしてくれた人に何をして欲しいのか」という“ホームページの目的”を明確にすることを忘れないでください。しっかりと目的を立てることができれば、自ずと内容についても定まります。目的を起点にしたホームページ作りこそが、ビジネスに活用できるホームページ制作の出発点なのです。