レポート 〜成功する会計事務所のセオリー

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時間の確保

(17/2/28)

 日々業務を行うにあたり、時間の種類を意識したことはあるでしょうか。

 時間は大きく分けると5つの種類があります。

【1】今、成果を生んでいる時間
【2】将来の成果の種となる時間
【3】自分を成長させるための時間
【4】過去の成果を処理する時間
【5】何の成果も生まない時間

 今回は、未来への投資時間のひとつである【2】将来の成果の種となる時間について考えてみます。

 ここで言う『将来の成果の種となる時間』というのは、営業やセミナー開催に伴う準備の時間で、将来の顧客創造のために時間を使う、ということです。

 弊社名南経営では、同じく未来投資時間のひとつである【3】自分を成長させるための時間と合わせて、事務所全体として20%程度の“時間予算”があるのが理想的としています。

 ここでポイントとなるのは
・きちんと予算を使うこと
・マイルストーンを設けること
です。

 会計事務所では期限が決まっている仕事が多く、どうしても目の前の業務に流されてしまいがちで、「やりたいけどできなかった」で終わってしまうことがあります。

 一方で、ただ時間を浪費するばかりでも意味がありません。

 「いつまでに何をする」という具体的なマイルストーンを設けて成果を出す、ということが重要です。

 こういった“時間予算”を意識している事務所の例をご紹介します。

 先日お会いした、事務所を急成長させている先生のお話です。

 この先生によると「現在、会社数や顧問料が減少傾向にある中で、営業活動を行っている事務所は非常に少ない」んだそうです。

 そして、営業のために“時間予算”をきちんと確保している事務所は順調に成長していて、“一強百弱の時代”とおっしゃっていました。

 ちなみに、これらの成長している事務所では、少なくとも全体の10%の工数を営業に充てているそうです。

 みなさまもご存知の通り、これまで会計事務所の主業務であった記帳入力などは、自動化やAIの出現で減っていくでしょうし、会社数の減少等もあって顧客獲得競争の激化が進むでしょう。

 このような時代でも、事務所が永く続いていくためには新たなサービスの発掘、差別化に加え、営業活動やマーケティングに注力する必要があると言えます。

 この機会に、日頃の“時間予算”の配分について一度考えてみてはいかがでしょうか。