レポート 〜成功する会計事務所のセオリー
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丁寧な挨拶から見える事務所の想い
(16/01/29)

 今回は「接客」という観点から、その違いを感じた経験をお話しいたします。

 先日お邪魔した、とある事務所での出来事です。とても寒い日だったのですが、事務所の前まで歩いて行くと、ちょうど事務所周りを掃除中の職員の方がいらっしゃいました。

 私の存在に気づいて「寒いところ、ご来所ありがとうございます。担当者をお呼びしますので、お名前と担当者の名前をいただけますか?」と声をかけてくださいました。

 また、その後も職員の方々から感謝のご挨拶がありました。

 私は会計事務所にとってのお客様(=顧問先)ではないので恐縮しましたが、こちらが名乗る前に感謝の言葉をかけていただき、大変印象に残りました。

 また、職員の方々だけでなく、所長先生もお客様への感謝の気持ちを忘れず、謙虚に仕事をなさっていて、それが言動に現れていました。

 このような対応を受ければ、きっと顧問先の方も清々しい気持ちになっているのではないでしょうか。

 会計事務所の数は以前より増加し、競争が激しくなる中、この事務所は紹介も多く、顧問先数も伸びていると聞いています。

 「数多くある会計事務所の中から、 自分の所属する事務所を選んでくださっている」という感謝の意識が浸透しているからこそ、事務所全体ですばらしい対応ができる、という事例です。


 新規開拓や業務の効率化も重要な課題ですが、現在のお客様への感謝の気持ちを伝えることは、人間同士の商売である以上、根本に位置することだと思います。

 そして、「電話応対や接遇を良くしよう」といった表面的なことではなくまずは全員が感謝の気持ちを持ち、それを行動に表していくことで結果的に事務所全体の対応が良くなる、という考え方です。

 また、「他にどんなことができるだろうか?」と考えるきっかけにもなり、顧客満足度の向上に繋がりますし、ひいては「お客様に感謝できる仕事・される仕事」としてより魅力ある業界になってくるのではないでしょうか。