4.成功するM&Aのポイント

第13回 「5年後」と考えているなら今から準備が必要

 会計事務所のM&Aは、解決しなければならない課題がたくさんあります。

 後継者探しや引き継ぎ条件、また顧問先や職員の承継など、細部を詰めていくといくら時間があっても足りません。

 また、物品のやり取りだけでなく、顧問先や職員といった人間が絡んだやり取りとなるため、慎重に進める必要があります。

 M&Aで最も大切かつデリケートな、顧問先や職員の引き継ぎには最低1年から3年の期間を確保しましょう。

 加えて後継者探しや条件の話し合いの時間を考えると、5年は見たほうが安全です。

 「5年後」と考えるなら今から準備が必要です。


前もって引き際を決めておくことが大事

 税理士には定年がありません。しかし、誰にでも必ず引き際が訪れます。

 「何年後」と具体的な引き際を意識して決めないと、ずるずる時間だけが経過してしまいます。

 まずは引退する時期を決め、そこから逆算していま何をすべきかを考えましょう。