2.M&Aの活用手法

第 6回 M&Aは辞めることではない

顧問先や職員さんは内心心配している

 所長先生が高齢になると、実は顧問先や職員は内心で不安を抱えているのをご存知ですか?

「最近に、所長の顔をなかなか見なくなった」
「体力がなくなり、病気がちになった」

 長年付き合いのある顧問先や職員さんほど、所長先生の変化を敏感に感じているものです。そして、心配していることをなかなか口に出して言えないものです。

 M&Aを行った先生のほとんどが、顧問先から「先生、良い人が見つかってよかったね」「これからも面倒見てくださいね」と喜ばれています。

 所長先生が決めた決断、またお相手であれば、きっと顧問先も職員も喜んでくれるでしょう。


M&Aはやめることではない

 当協会にご相談にいらっしゃる所長先生の中には「M&Aをすると辞めなければいけない」「今までやってきた仕事がなくなってしまう」と思われる方が少なくありません。

 もちろん、業務から離れたい、引退したいという理由でM&Aをする先生もいらっしゃいます。しかし、仕事を生涯続けるためにも、M&Aが有効なのです。

 引退せず、生涯仕事を続けるにしても、後継者が不在で「自分に何かあったらどうしよう」と不安を抱えたまま業務を続けるより、サポート役がしっかり存在し、「何かあっても大丈夫」と実感して仕事をするのでは、精神的に天と地ほどの差があります。

 心配事がない状態のほうが、いい仕事ができるのは言うまでもありません。