実務は机上ではなく現場にあります。 いくら知識を仕入れても、実務でその通りの事象に出くわすことはまずありません。 相続における土地の評価もその一つです。一つとして同じ土地は存在しません。地型、環境、制約を受ける法令など、一つひとつが異なります。 つまり、いくら勉強しても全く同じ土地に出会うことはまずありません。 しかし、だからと言って勉強が無駄になるかというとそうでもありません。要は、より実務に近いところで理解することが重要だということです。そのためには、実際の事例から学ぶことです。 では、多くの実例をすべて確認できるかといえば、それは不可能であり、あまり意味を持ちません。しかも、相続における土地の評価をする場面が、年間にどれだけあるでしょうか。 最も効果的かつ効率的なのは、頻出するもの、ミスしやすいものに絞っていくことです。最低限の事例を押さえ、それ以外はその時に確認すればいいのです。 そこで、今回は土地の評価事例について、基本的な事例、よくある事例、プロでも間違える事例についてそれぞれ3事例に絞り、細かく解説しました。厳選した土地評価における評価ミス9事例につき、どこを誤ったのか、正しい評価と間違えないためのコツについて、図はもちろん、その評価根拠となる判例や通達を具体的に示しながら解説。なぜ、そのような取り扱いになるのか、また過去の通達を引用する際の留意点など、講師自身の経験から国税側の考えや対応などについても紹介します。
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