今回は簡単に言ってしまうと「遺言書のススメ」です。はっきり申しまして、「遺言なんて考えたくないよねえ」。と考える経営者や資産家の方がほとんどかと思います。自分の死を見つめるのは勇気がいりますし、どちらかというとネガティブなイメージがつきまといます。 残念です……(終)。 ではまずいので、今回は少し考え方の方向性を変えてみましょう。 あなたには息子さんが二人います。 二人ともご自分の会社で役員となってらっしゃいますが、どうも考え方に違いがあり、度々衝突を繰り返します。 今はお父上であるあなたがご健在で、「まあまあ」と仲裁をしているわけですが、もしあなたがいなくなったらどうなるでしょう。 実はこのケースで多いのが「会社分裂」です。弟が辞めて自分で会社をつくり、今までのお客さんもかなり連れて行ってしまう。 こうしたことで、せっかくあなたが築いてきた会社で、子供たちにも続けていってほしいと思っていたのに、それが危い。 いかがでしょうか。自分の跡の指示を出しておきたくなってきませんか? かの名将・武田信玄は、ここでしくじったため、武田家滅亡に至りました。 そして、真田家はあらゆるリスクマネジメントを行い、実に永い繁栄を誇りました。 大事な家を残しつつ、子供たち、孫たちに幸せになってもらいたい。それが、自分の一筆で決まるということなのです。
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